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発明協会の表彰事業

平成27年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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特許庁長官賞
LTEにおける高速セル探索技術の発明(特許第4440831号)
樋口 健一
(しんにょうの点は1つ)

東京理科大学 理工学部 電気電子情報工学科 准教授
(元 株式会社NTTドコモ)
佐和橋 衛
東京都市大学 知識工学部 情報通信工学科 教授
(元 株式会社NTTドコモ)

発明実施功績賞
加藤  薰
株式会社NTTドコモ 代表取締役社長

 本発明は、世界中で普及が進んでいるLTE (Long Term Evolution) 方式に関する基盤技術であり、携帯端末が複数のセルから最適なセルを特定し、通信を開始するまでの時間を短縮する技術である。
 携帯端末は、電源を立ち上げると、周波数を順番に探索し、同期信号を使って受信する電波が最も強いセルを特定し、そのセルで通信を行う。既存方式とは異なり、LTE方式は、1.4 ~ 20MHzの複数のシステム帯域幅を採用することになったため、複数のシステム帯域幅の候補数分、セル探索の処理時間が増え、携帯端末が通信を開始するまでの時間が長くなる、という課題があった。
 本発明は、システム帯域幅によらず、中心の固定帯域幅で同期信号を送信することで、携帯端末における高速・高効率なセル探索を可能とした。これにより、携帯端末が通信を開始するまでの時間を短縮でき、したがって消費電力も低減することができる。
 本発明は、LTE方式のセル探索に不可欠な技術として3GPP (Third Generation Partnership Project) 標準規格に採用されており、通信情報量の多いスマートフォン等の普及を支えるインフラ技術であるLTE方式の商用化、発展に大きく貢献した。



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