平成26年度全国発明表彰 受賞技術概要(敬称略)
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文部科学大臣発明賞
データストレージの容量仮想化技術の発明(特許第4369520号)
加納 義樹 | 株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 主任技師 | |
北村 学 | 特許業務法人第一国際特許事務所 | |
荒井 弘治 | 株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 部長 |
発明実施功績賞
東原 敏昭 | 株式会社日立製作所 代表執行役 執行役社長兼COO |
本発明は、データを保存する記憶装置であるストレージに関するものである。
データ量の爆発的増加に伴い、ストレージに搭載されるハードディスクドライブ等の記憶媒体の購入コストが増大し、企業にとって大きな課題となっている。これまでは、将来のデータ量増加を見越して、当面必要な容量より大きな容量のボリューム(データを格納する入れ物)をストレージに定義していた。しかし、従来のストレージでは、ボリュームと同じ容量の記憶媒体が必要であり、これがストレージの購入コストを増大させていた。
この課題を解決すべく、本発明では、ストレージが、記憶媒体より大きい仮想的な容量を持つボリュームをホスト計算機に提供し、ホスト計算機からボリュームに対するデータ書き込み要求を受領した時、書き込みが要求された範囲を含む区画へ記憶媒体を割り当てる。
本発明により、購入する記憶媒体を当面必要な容量に削減できるため、ストレージの購入コストが削減される。