平成26年度全国発明表彰 受賞技術概要(敬称略)
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21世紀発明奨励賞
新規植物由来多孔質炭素材料の発明(特許第4618308号)
田畑 誠一郎 | ソニー株式会社 研究開発企画部門 工学博士 | |
堀江 毅 | ソニー株式会社 環境推進センター シニア環境リサーチャー | |
山田 心一郎 | 元 ソニー株式会社 | |
野口 勉 | 元 ソニー株式会社 | |
管野 正喜 | 元 ソニー株式会社 |
21世紀発明貢献賞
平井 一夫 | ソニー株式会社 代表執行役社長兼CEO |
本発明は、ケイ素化合物を含む余剰バイオマスを原料として、従来の活性炭とは異なる微細構造と吸着特性を示す多孔質炭素材料、およびその製造方法、ならびにそのアプリケーションに関するものである。
本発明の多孔質炭素材料は、従来の活性炭で確認されるマイクロ孔(2nm以下)に加え、シリカ成分除去に由来するメソ領域(2~50nm)の細孔と、籾殻の細胞壁構造に由来するマクロ孔(約1μm)を有する。
この三種類の細孔が有効に機能することで、従来の活性炭では吸着しづらかった大きな有機分子や小さなタンパク質、生体物質の吸着が容易になるだけでなく、低分子化合物の高速吸着も可能となった。
日本国内で年間200万トン以上排出されている籾殻に、大きな付加価値を与えられる本発明の技術は、環境問題への貢献だけでなく、将来の日本に新しい産業と市場を構築可能な潜在力を有し、世界中へ展開できると考えられる。
図1 従来材料と比較した 本発明材料の細孔分布 |
図2 循環型社会に貢献する 本発明材料の概要 |