令和５年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要（敬称略）
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特許庁長官賞
分岐管と蛇行形状による新しい管楽器の意匠（意匠登録第１５４７９４６号）
| 辰巳 恵三 | 元 ヤマハ株式会社 デザイン研究所 主務 |
発明実施功績賞
| 中田 卓也 | ヤマハ株式会社 代表執行役社長 |
本意匠は、気軽に始められ、かつサクソフォンのような本格的な吹き心地と豊かな表現力を楽しめる新しい管楽器に関するものである。
円筒管を分岐させた「分岐管」構造により、「サクソフォンなど円錐管から広がるような豊かな音色」を円筒管で、そして指が届くように主管を蛇行させて音孔間を短くすることで、最小限のキイを使用して「円筒管の指の押さえ易さ」と「円錐管の平易な指使い」での演奏を可能にしている。主管の蛇行部はリアル・アコースティック楽器の特徴として見せながら、奏者視点では音孔を配置した上面を見慣れたリコーダー同様の直線部とし、それらを合わせてひとつの円筒形とする新しい管楽器の造形様式を確立している。
軽量で壊れにくく水洗いできるABS樹脂製であるため、どこにでも気軽に持って行くことができる。リコーダーを吹ける人が持っている演奏技術でそのまま豊かな演奏をできるため、楽器演奏を継続する機会を広げている。
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| 図１ 指が届くように蛇行させた形状を検討 |
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| 図２ 完成した新しい管楽器 |
