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発明協会の表彰事業

令和5年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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日本弁理士会会長賞
カテーテルの柔らかさを連続的に変化できる樹脂被覆装置の発明(特許第6144862号)
菊澤 良治
株式会社プラ技研 代表取締役 社長

 本発明は、柔らかさを連続的に変化させたカテーテルを成形できる樹脂被覆装置に関するものである。
 硬度が変化するカテーテルは低侵襲治療に用いられ、術者の手元側は硬く、患部に当たる先端側は柔らかいのが特徴で、既に実用化されている。しかし、従来製法では異なる硬度のチューブを複数種接合するため、多工程で高コストとなる。また、接合部で硬度が急激に変化するため折れやすく柔軟性にも欠けるため、複雑な血管内を通過させづらいという課題もある。
 本発明による装置では全く新しい構造の「特殊切替混合金型」を用いた押出成形技術により、滑らかな硬度変化(『硬度グラデーション』)を持つカテーテルを一工程で成形することが可能となった。心臓や頭部などの狭窄した血管の治療に用いられるカテーテルの必須条件である「微細な直径」、「柔軟性」、「耐キンク性」、治療患部まで到達できる「深部到達性」を備える点が特長である。
 本発明は、内視鏡シャフトの製造にも応用され安価で製造できることから、今後使い捨て内視鏡の量産化実現に貢献することも期待される。




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