令和5年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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日本商工会議所会頭賞
地域で産出される材木を結束した木造高層ビル用構造部材の発明(特許第6758559号)
木村 一義 | 株式会社シェルター 代表取締役会長 | |
安達 広幸 | 株式会社シェルター 常務取締役 |
発明実施功績賞
木村 仁大 | 株式会社シェルター 代表取締役社長 |
本発明は地元調達が可能な材木(製材)を用いた、木造高層ビルの柱や梁として使用できる建築部材である。複数の製材をスプリットリングとボルトで結束し断面を大きくすることで強度を高め、さらに石こうボードと木の板を貼り、耐火性を担保している。
高層建築物は鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建設されてきたが、環境意識の高まりや技術開発により、木造の事例が増加している。その際、柱や梁は強度の関係から木の板を貼り合わせて作る集成材やCLTが使用されていた。しかし、集成材・CLT工場は数が少なく、森林から工場、そして建設地へ運搬するコストが増加する傾向にあった。
本発明によって全国各地で調達できる製材を使った木造ビル建設が可能になったことで、運搬コストを削減でき、運搬によるCO2排出量も抑えることができる。
地域産木材によるビル建設は国内の木材消費量を増やし、林業・製材業の活性化、地域経済促進、森林整備、SDGs、脱炭素社会の実現に貢献している。
図1 本発明図解 | 図2 本発明を使用した木造ビルの内観 |