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発明協会の表彰事業

令和3年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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日本商工会議所会頭賞
管路継手部を断水なしで耐震補強する金具の発明(特許第5242493号)
戸次 浩之
大成機工株式会社 技術部 開発グループ長

発明実施功績賞
櫛山  正
株式会社水道技術開発機構 代表取締役

 本発明は、使用が継続されている抜け止め構造を有しないダクタイル鋳鉄管の継手に効率よく取り付けて地震対策ができる抜け止め金具に関するものである。近年、水道管の地震被害で管路継手部の抜けが多く発生したことから対策に着眼した。
 水道管を断水することなく、継手を解体せずに外周から金具を取り付けることで、地震時に継手が抜けない離脱阻止力を得る構造を発明した。図1が代表構造であり、呼び径75mm~1350mmまで製品化している。図2が取り付け例である。金具に備えた爪は、管外周に均等に複数連続に配列して管に与える影響を分散している。爪を押し付けて掴んだ後、管が抜けようとする力を利用して、爪の形状によるくさび構造でさらに強く管を掴み、離脱阻止力(呼び径500mmで1500kN)を得る。後付けでこの離脱阻止力を達成したことが本発明の特徴である。
 また、金具と継手の受口側を引っ掛け構造とすることで、金具を取り付けた状態で従来の継手の曲げ性能を抑制しないため、継手は固定にならない。
 さらに、この金具は、継手を解体せずに短時間で容易に取り付けられる構造としている(呼び径500mmで15分程度)。


図1 金具の構造 図2 金具の取り付け例


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