平成29年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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21世紀発明奨励賞
ボディーチャネル型MOSFETによる3次元集積化縦型メモリー高度化の発明(特許第5737525号)
遠藤 哲郎 | 国立大学法人東北大学 国際集積エレクトロニクス研究開発センター センター長 同学 大学院工学研究科 教授 | |
徐 文植 | 元 国立大学法人東北大学 大学院工学研究科 博士後期課程 |
21世紀発明貢献賞
里見 進 | 国立大学法人東北大学 総長 |
本発明は、将来の半導体ストレージメモリーとして期待されている3次元集積化縦型メモリーにおいて、その電力効率と集積度を飛躍的に高めるセル構造とその製造方法に関するものである。
本発明では、細長い半導体柱からなるチャネル領域を囲むように電荷蓄積層と制御ゲートを配置したボディーチャネル構造により、リーク電流を飛躍的に抑制し、メモリーセルの微細化と消費電力抑制を両立させた。更に、不揮発性メモリーとして高信頼性を実現できる浮遊ゲート構造による電荷蓄積層技術と、電界誘起方式による電気的拡散層構造の発明により、大容量化と製造容易化の両立を実現した。
本発明の技術は、その低消費電力性能・大容量化性能・高信頼化性能と製造コスト抑制効果により、今後急成長が見込まれるエンタープライズ向けSSDなどの高信頼ストレージシステムへの展開が見込まれており、我が国の産業競争力強化に寄与するものである。