1. ホーム >
  2. 発明協会の表彰事業 >
  3. 全国発明表彰 >
  4. 受賞者の発表 >
  5. 受賞発明・意匠概要

発明協会の表彰事業

平成28年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
第一表彰区分一覧へ第二表彰区分一覧へ

21世紀発明奨励賞
超高効率な単層カーボンナノチューブ合成法の発明(特許第4621896号)
畠  賢治
国立研究開発法人産業技術総合研究所 材料・化学領域
ナノチューブ実用化研究センター 研究センター長
飯島 澄男
学校法人名城大学 大学院理工学研究科 終身教授
湯村 守雄
国立研究開発法人産業技術総合研究所 材料・化学領域
ナノチューブ実用化研究センター 首席研究員
Futaba Don Norimi
国立研究開発法人産業技術総合研究所 材料・化学領域
ナノチューブ実用化研究センター CNT合成チーム 研究チーム長

21世紀発明貢献賞
中鉢 良治
国立研究開発法人産業技術総合研究所 理事長

 本発明は、スーパーグロース合成法と命名した単層カーボンナノチューブ(単層CNT)の超高効率合成技術に関するもので、ナノテクノロジーの中核素材として期待される単層CNTの工業材料としての産業界への提供を可能にした発明である。
 大量生産に向いた化学気相合成法で単層CNTを合成する際に、極微量の水分を添加すると触媒の活性が向上し、寿命が大幅に延びることを発見した。本法は、従来の様々な合成法に比べ、長さで500倍、成長効率で1000倍以上の改善となる。また、純度99.98%以上と、不純物濃度を従来法の2000分の1以下に低減することに成功した。
 スーパーグロース単層CNTの持つ優れた特性は、非常に多岐に渡り、かつ既知の材料を大きく凌駕する場合が多いため、応用範囲もエネルギー、環境、ITと多岐に渡り、素材面から我が国の産業競争力の強化に寄与している。


図1 スーパーグロース単層CNT 図2 カーボンナノチューブの作り方


前へ / 次へ