平成２７年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要（敬称略）
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朝日新聞発明賞
生音再現技術を搭載した金管楽器用消音器の意匠（意匠登録第１４９９０８２号）
| 辰巳 恵三 | ヤマハ株式会社 デザイン研究所 インストゥルメントデザイングループ 主事 |
発明実施功績賞
| 中田 卓也 | ヤマハ株式会社 代表取締役社長 |
金管楽器の演奏音は音量が大きく、一般の家庭事情の場合、消音器の装着を必要とする場面が多い。しかし、消音器を装着すると、どうしても吹奏感や音質を損なうケースが多かった。そんな中、当社が1995年に発売した「サイレントブラスＴＭ」は、小さくした音をイヤホンで聴くという新しい演奏スタイルを提案する金管楽器用消音システムとして、発売以来ヒット商品となっている。
本意匠は、この「サイレントブラスＴＭ」の最新モデルの消音器部分である「ピックアップミュートＴＭ」の意匠である。消音器を装着したまま楽器ケースへしまえるほどの小型化と、装着していることを忘れるほどの軽量化を実現している。また、力を込めてものをつかんだ時の指の配置から導き出された連続した波型の形状（図）を採用しており、演奏者が自然な動作で消音器を脱着することができる。
こうした改良によって、「サイレントブラスＴＭ」は、金管楽器演奏者にとって「いつでも、どこでも、自然な吹奏感」で練習できるというメリットを提供してくれるものとして高く評価されるだけでなく、デザインの面からも国内外のデザイン賞を多数獲得するなど大きく注目を集めることとなった。
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