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発明協会の表彰事業

平成26年度全国発明表彰 受賞技術概要(敬称略)
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日本経済団体連合会会長発明賞
NANDフラッシュメモリの高速化技術の発明(特許第4199220号)
中村  寛
株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 メモリ事業部 アドバンストメモリ設計技術部 部長
今宮 賢一
株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 メモリ事業部 cSSD技術部 部長
山村 俊雄
株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 メモリ事業部 メモリ設計第一部 参事
細野 浩司
株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 メモリ事業部 アドバンストメモリ設計技術部 参事
河合 鉱一
元 株式会社東芝

発明実施功績賞
田中 久雄
株式会社東芝 代表執行役社長

 本発明では、NANDフラッシュメモリのデータ書込み動作を大幅に高速化するために、データ書込み動作中に必要なデータ入力動作とセル書込み動作の2つの動作を並列実行する(図1)。並列実行の実現のために、ビット線に対し、2種類のデータ記憶回路を設けるとともに、所要時間が非常に短いデータ転送動作を新規に導入した。更に、システムにより並列実行動作を制御可能にするために、第2のReady信号を新規導入し、従来Ready信号と第2のReady信号を同時にチップ外に出力する機能を搭載させた。
 本発明により、従来技術よりも2倍程度という大幅な高速化を実現し、10MB/s以上のデータ書込み性能を達成した(図2)。更に、メモリコントローラの待ち時間を従来の1/30以下に短縮でき、システム全体としての高速化も実現した。これによりNANDフラッシュメモリ市場の急激な成長を実現した。NANDフラッシュメモリは、スマートフォン等の多くの新市場を創出し続けることにより、快適な情報化社会を実現している。また、大幅な低電力化により、地球環境保全にも大きく寄与している。


図1 本発明のデータ書込み動作の流れ 図2 本発明によるデータ書込み性能の向上


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