平成23年度全国発明表彰 受賞技術概要
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日本商工会議所会頭発明賞
頭が潰れたり錆びた小ネジをつかんで外す道具の発明(特許第3486776号)
高崎 充弘 | 株式会社エンジニア 代表取締役社長 |
頭が潰れたり、錆びたりして、ねじ回し(ドライバー)では外せなくなった小ネジを、簡単につかんで回すことができる道具が本発明の「ネジザウルス」である。通常のプライヤーの先端には横方向の溝加工が施されているが、この溝を90度回転させた縦溝とし、さらに後方にゆくに従って離れてゆく傾斜角を持たせた。これにより、プライヤー先端が小ネジの頭をつかむ際に、両顎部が概ね平行になり、小ネジの最外周を凸条の縦溝が噛み込む事が可能となる。そして、摩擦力がネジの最外周縁に伝わるので、極めて大きな回転摩擦トルクが発生し、頭が潰れたネジを簡単につかんで外すことができる。今日、ネジはあらゆる所で使用されており、本発明を利用した「ネジザウルス」の普及により、自動車や機械の保守作業の効率化など産業分野はもとより、一般家庭の電化製品や家具の分解・リサイクルにも役立ち、省資源、省エネルギー等の世界的な環境問題にも大いに貢献できる。