平成23年度全国発明表彰 受賞技術概要
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恩賜発明賞
ブルーレイディスクの基本構造と製法の発明(特許第3241560号)
柏木 俊行 | ソニー株式会社 コアデバイス開発本部 ストレージ・メモリ事業開発部門 担当部長 | |
古木 基裕 | ソニー株式会社 コアデバイス開発本部 ライフエレクトロニクス事業開発部 統括課長 | |
福地 祥次 | 元 株式会社ソニーDADC | |
柳澤 吉長 | 元 株式会社ソニーDADC |
発明実施功績賞
ハワード ストリンガー | ソニー株式会社 代表執行役 会長 兼 社長 CEO | |
ディーター ダウム | 株式会社ソニーDADC 代表取締役社長 |
本件はブルーレイディスク™の基本構造と製法に関する最初期の発明である。1990年代半ばに、来るべきハイビジョン放送を録画する次々世代の光ディスクの開発に着手、ハイビジョン放送を2時間録画することを目標とした。そのためにはDVDの5倍(25GB)の容量が必要であり、それを実現するために、レーザーが透過するカバー層をDVDの1/6である0.1mmまで薄くし、従来構造の裏側に紫外線硬化樹脂をスピンコートして形成する構造、手法を考案した。本発明はその後ブルーレイ規格として標準化され、ハイビジョン録画媒体、映画音楽ソフト、ゲーム等を通じ全世界に普及、2010年には世界で6.4憶枚を生産している。本発明の応用で多層化が可能となり、4層128GBもの大容量がBDXL™として規格化されている。本発明は世界20カ国で特許登録され、到来したクラウド時代のグリーンストレージとしてさらなる大容量化と成長が期待されている。