平成23年度全国発明表彰 受賞技術概要
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内閣総理大臣発明賞
狭帯域光観察(NBI)内視鏡システムの発明(特許第3586157号)
後野 和弘 | オリンパスメディカルシステムズ株式会社 医療技術開発部開発2グループ グループリーダー | |
野波 徹緒 | オリンパス株式会社 映像システム開発2部2グループ グループリーダー |
発明実施功績賞
菊川 剛 | オリンパス株式会社 代表取締役会長 |
内視鏡医にとって、粘膜表層の毛細血管は重要な所見である。従来、この所見の強調表示のため、色素内視鏡や画像処理が行われてきた。しかしながら、色素散布作業の煩雑さや画像処理効果が十分でないといった課題があった。本発明は、これら課題を解決する光学的強調技術である。波長の短い光(青色光)が波長の長い光に比べて、粘膜内で強く散乱・吸収されるため、比較的表層の毛細血管に強く反応することに着眼した。粘膜内を広く深く拡散しない光を使えば、光拡散による画像のぼけを抑制することができる。粘膜内の光拡散の波長依存性をさらに際立たせるため、内視鏡光源に光学フィルタを装備した。実際の製品では、二つの短波長の狭帯域光を使うことで、カラー画像として粘膜表層の毛細血管の強調像が表示される。すでに狭帯域光(NBI)内視鏡として医療現場で広く使用されており、国内外の内視鏡診断に貢献をしている。