令和3年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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未来創造発明奨励賞
3Dプリンタを用いたX線透視対応心臓カテーテルシミュレーターの発明(特許第6452715号)
岡山 慶太 | 国立大学法人大阪大学 国際医工情報センター 特任講師 | |
南都 伸介 | 西宮市立中央病院 西宮市病院事業管理者 | |
坂田 泰史 | 国立大学法人大阪大学 大学院医学系研究科 循環器内科学 教授 | |
渡邊 大知 | 株式会社JMC 代表取締役CEO | |
稲田 誠 | 株式会社JMC 3Dプリンター出力事業グループ HEARTROIDチーム | |
佐藤 宗邦 | フヨー株式会社 代表取締役 |
未来創造発明貢献賞
西尾 章治郎 | 国立大学法人大阪大学 総長 |
本発明は、3Dプリンタで作成した透明な心臓モデルを液体中に浮かべ、拍動ポンプで血流を生み出し、心臓モデルを入れ替えることで、個々の手術手技をX線透視下で再現する心臓カテーテルシミュレーターに関するものである。本発明により、従来、実臨床における経験から学ぶしか手立てがなかった手術手技において、X線透視下で血管造影を行いながら、本番さながらのトレーニングが行えるようになった。
心臓モデルは実際の症例のデータに基づいて作製することができ、標準的な手技から困難が予想される手術や緊急時の対処方法まで、モデルを変えるだけでさまざまなシミュレーションを行うことができる。
既に、世界25の国と地域へ導入されており、欧米の主要な学会においても活用されている。本発明により、場所を選ばず、若手からベテランまで、国や地域を超えて、世界の医療従事者がより安全で質の高い心臓カテーテル治療をめざして、トレーニングを行えるようになった。
図1 心臓カテーテルシミュレーター | 図2 心臓カテーテルシミュレーターでのX線透視画像 |