令和元年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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日本経済団体連合会会長賞
位置合わせ速度と精度を両立させたディスプレイ用露光装置の発明(特許第6185724号)
長野 浩平 | キヤノン株式会社 光学機器事業本部 FPD機器事業部 FPD機器第四PLMセンター 室長 | |
八木 規行 | キヤノン株式会社 光学機器事業本部 FPD機器事業部 FPD機器第四PLMセンター 室長 | |
大手 啓介 | キヤノン株式会社 光学機器事業本部 FPD機器事業部 FPD機器第四PLMセンター 主任研究員 |
発明実施功績賞
御手洗 冨士夫 | キヤノン株式会社 代表取締役会長 CEO |
本発明は、原版と基板との位置合わせ速度の向上と、基板上の既存パターンに対する次工程パターンの重ね合わせ精度の向上を両立させたディスプレイ用露光装置(図1)の発明である。
高精細ディスプレイの製造には、基板上の歪みが生じたパターンに対して原版のパターンを変形投影し、これらのパターンを正確に重ね合わせる必要があり、特に、パターンの歪みを高速かつ高精度に計測することが求められる。
本発明は、従来のアライメントスコープに加えて、投影光学系を介さずに計測を行うオフアクシスアライメントスコープを導入し、これらを併用して計測することで、高速かつ高精度な歪み計測を実現した(図2)。
本発明は、2014年に製品化されて以来、高精細有機ELディスプレイ等の生産に欠かせないものとなり、ハイエンドスマートフォンの爆発的な普及に大きく貢献している。また、折り畳みスマートフォンなどの新たなデバイスの創出にも欠かせないものとなっている。
図1 本発明のディスプレイ用露光装置 | 図2 本発明のアライメントシステムの概要図 |