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発明協会の表彰事業

平成28年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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恩賜発明賞
低圧縮比クリーンディーゼルエンジンの発明(特許第5338268号)
志茂 大輔
マツダ株式会社 エンジン性能開発部 第1エンジン性能開発グループ
主幹エンジニア
金  尚奎
マツダ株式会社 パワートレイン技術開発部 PT要素技術開発グループ
シニアスペシャリスト
片岡 一司
マツダ株式会社 パワートレイン技術開発部 主幹

発明実施功績賞
小飼 雅道
マツダ株式会社 代表取締役社長

 低圧縮比ディーゼルエンジンは、出力を維持したまま最大燃焼圧力を下げることができるため、回転系部品の軽量・低剛性化による機械抵抗の大幅低減が可能である。また着火時期を遅らせる制御をすることで燃料と空気の混合ムラを低減でき排気クリーン化が可能である。しかしながら、低圧縮比化に伴い増大する燃焼室空間を使い切ることが困難なため、排気クリーン化が不十分となる課題があった。
 そこで燃料噴霧の運動エネルギーを有効に使って強い縦渦流動を形成させる燃焼室構造を発明し、これによる燃料と空気の混合改善によって、高価なNOx触媒を用いずとも最新の排ガス規制に適合するまでの大幅な排気クリーン化と、同クラスのガソリンハイブリッド車にも負けない実用燃費を達成した。
 本発明は低圧縮比クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」として「Mazda CX-5」を筆頭に2012年から製品化されており、国内で低迷していたディーゼル乗用車の市場創出(2015年のシェア5%)にも大きく貢献した。




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