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公益社団法人発明協会未来の科学の夢絵画展

第72回全日本学生児童発明くふう展 恩賜記念賞・特別賞

恩賜記念賞
プロジェクターⅩ50
君津市立中小学校(千葉県)
 6年 前田 朝陽
顕微鏡で観察した時に、一人だけでなく多くの人と同時に見られる顕微鏡があれば便利だと思ったので、スクリーンや壁などに拡大して映せるものを作りました。スクリーンまでの距離を1mにすると約50倍の倍率になり、距離を離すほど大きく映すことができます。ピントは2枚のレンズの距離を調節して合わせます。光源はLED懐中電灯なので、細かい部分もよく見えます。また、プレパラートは試料をラミネートするだけで簡単に作れ、スクリーンにもなる外箱にすべて収納できるので、持ち運びも便利です。

内閣総理大臣賞
グラス・カッター 酪DA農(らくだのう)
福島県立郡山北工業高等学校
 1年 國分 崇宏
 1年 二瓶 真也
 1年 北條 将成
福島県は原発事故以降、県産の農産物は全て検査が行われ、100Bq/㎏以下でなければ出荷できません。乳製品原料を生産する酪農家も例外ではなく、乳牛に与える牧草等の飼料は人間よりも厳しい50Bq/㎏以下と農林水産省によって決められていますが福島県においては、より厳しい30Bq/㎏以下と決められました。検査に出すためには牧草1kg(ゴミ袋1袋分)を1㎝以下の長さに裁断する必要があり、新たな労力の負担となっています。そのような酪農家の一助となるよう牧草を細かく裁断する機械を開発しました。

文部科学大臣賞
ブロックde数の理解
サレジオ小学校(東京都)
 6年 石山 翔雲
就学前の弟や、数の概念を理解し辛い人が身近にいます。この人達に数の概念習得と、文字としての数字と数の概念の一致を目標として制作しました。ブロックの素材はアクリルを選択し、その中にLEDを光らせ、天然石ビーズを入れることで、使用者の『きれい、触ってみたい。』という好奇心を引き出します。①ブロックの底面をどの向きに置いても使用できます。②ブロック・数字表示・数唱の3つの効果で、使用者が納得するまで自己学習することが出来ます。この2つを特徴とした作品です。

経済産業大臣賞
太鼓を叩く二足歩行ロボット
我孫子市立白山中学校(千葉県)
 1年 清水 柊平
この作品は、太鼓を叩きながら歩く楽しいロボットです。コンピューターを使わなくても自動でバランスをとれるように工夫しました。電池ボックス用のスイッチを足に取り付けて、スイッチの切り替えで腰のモーターを動かすことによりバランスを取りながら二足歩行で歩きます。ただ、腰を左右に動かすだけでは重心移動は不十分でした。そのため、腰の動きに合わせて上半身も回転するようにしました。腰の左右の動きを上半身の回転運動に伝える方法がとても難しかったです。

特許庁長官賞
フリーポイントホチキス
碧南市立新川中学校(愛知県)
 1年 岡本 柊
普通のホチキスは、針が出る部分(上部)と針を受ける部分(下部)が蝶番でつながっていて、針から蝶番までの長さでしかとじることができません。このホチキスは、上部と下部を切り離し丸型ネオジム磁石によって位置決めができるようにしました。上部と下部がずれないように磁石の磁力の強さや固定の方法を工夫しました。このホチキスは、新聞紙の中央部分でも簡単にとじることができます。とじる場所が制限されないフリーポイントホチキスです。

発明協会会長賞
レスキューロボットアーム
下関市立豊浦小学校(山口県)
 3年 海田 匠美
この作品は、災害現場で活躍しているレスキューロボットを見て作りたいと思いました。モーターやコンピューターの制御方法はまだよく分からないので水圧を利用して動くシミュレーターを作りました。ボールをつかむ手が水平移動するようにアームを平行四辺形に取り付けたり、アームや手がスムーズに動くように輪ゴムを利用したりして工夫しました。操作は注射器のレバーを操作し、アームやハンドを動かしてボールを安全地帯へ救出します。

発明協会会長賞
スマートアンブレラ
豊田市立末野原中学校(愛知県)
 3年 池田 直哉
この作品は、傘立てがない時などに自分で立っていてくれる傘です。折りたたみ式の三脚を使い、見た目にはほかの傘と変わらなくしました。また、三脚と傘の接触部分には鉄パイプを入れ丈夫にしました。さらに、三脚をコンパクトにするために傘はできるだけ軽いものを選びました。使い方は、傘を垂直に床に押し付けるだけです。三脚が自動で開き傘が立ちます。また、三脚を握ると折りたためられ普通の傘として使えます。

発明協会会長賞
エアフローキーボード Wind Touch
長野県駒ケ根工業高等学校
 3年 加藤 貴之
このキーボードは中から爽やかな風が吹き出してきます。熱い環境で長時間パソコンを操作する際、キーボードを打つ手が汗ばみ、能率も下がることから、爽快になる方法がないかと試行錯誤しました。そこで、キーボードの隙間から爽やかな風が吹いてくれれば熱い中の長時間使用も爽快になると考えました。また、エアインテークにラベンダーなど芳香カプセルを入れて香りを出すと、長時間の使用で疲れた心と体を癒してくれる効果もあります。長時間、パソコンで仕事をする方の役に立てれば大変うれしいと思います。

日本弁理士会会長賞
ちょうせん!!れんぞくさか上がり
流山市立江戸川台小学校(千葉県)
 3年 古山 航輝
この作品は、磁石の反発する力を利用して、紙粘土で作った人形が鉄棒で連続してさか上がりをする様子を表現したおもちゃです。テコを下げ、人形のゆれが止まるまで待ち、テコを放すと回転します。誰にでも遊んでもらえるような簡単な仕組みにしたいと思い、電池やモーターは使わず磁石の力で動かす方法を考え、磁石の反発する力とテコを振り下ろす動きを組み合わせて回転させる仕組みにしました。くるくるとたくさん回転するように何度も実験を繰り返して、磁石の数やテコの位置などを工夫しました。

NHK会長賞
さてつでモンタージュ
北区立荒川小学校(東京都)
 2年 久米 倫太郎
透明セロハンを貼って中が見えるようにした厚紙の箱の中には髪の毛やまゆ毛の無い人の顔が描いてあり、さてつと短く切った針金が入っています。いろいろなタイプの「髪型、まゆ毛」と「ひげ」の形に切りぬいた磁石シートを貼りつけた厚紙を箱の裏側の紙が二重になっている間に差し込みます。箱を振って磁石シートの上にさてつや針金がつくようにします。4種類ずつの髪型とまゆ毛、ひげの組み合わせでいろいろな顔が出来上がります。さてつの質感が髪の毛やひげに、針金は白髪に似ていると思い、この作品を作りました。

毎日新聞社賞
ふり子の力で動くりゅう
松戸市立殿平賀小学校(千葉県)
 4年 笹崎 晃瑶
ふり子に関して、おもりの重さ、糸の長さ、つるす糸の本数、おもりを持ち上げる角度などの違いを調べる実験をしました。重さが同じで糸の長さが少しずつ違う振り子を並べて動かすと、一往復する時間が少しずつずれて、まるで生き物のような動きをしました。そこで、いな光する雲の中を竜が飛ぶ様子をふり子で作ろうと思いました。カミナリや火山の中には豆電球が入っていて、ふり子を動かすと後ろに作ったふり子スイッチも一緒に動いて電球が光ったり消えたりしていな光を表します。

毎日小学生新聞賞
計算ケーブルカー
長岡京市立長岡第七小学校(京都府)
 5年 中村 航太郎
この作品は、かっ車の仕組みを使って足し算、引き算、かけ算、わり算の4種類の計算を電気を使わずにできるケーブルカーです。左右の円板のメモリを計算したい数字に合わせると、ケーブルカーの目印棒が計算の答えを教えてくれます。計算がうまくできなくて、何度も目盛り書きのやり直しをしていた時はとてもつらかったけれど、しっかり計算ができるようになった時はとてもうれしかったです。

科学技術館賞
上り坂から下がらない車イスストッパー
前橋市立東中学校(群馬県)
 3年 和地 南々子
この作品は、車イスが上り坂から後方へ下がらないように工夫したものです。私はある日、車イスでスロープを上っているお年寄りの方を見かけました。その方がしばらくして、車イスをこぐのに非常につらい表情を示し、その後、車イスがスロープ後方へ下がってしまいました。そのような経験から私は、握力の弱いお年寄りや障碍者などの方々がスロープなどの坂から後方へ下がらない車イス、また上る時の苦痛を和らげる車イスがないかと考え、この作品を考案しました。

WIPO賞
未来のぼくの町
船橋市立行田西小学校(千葉県)
 3年 高橋 諒
学校で自分の住む市や町について学習し、自分の町の未来の姿を想像した作品を作ろうと思いました。モーターに取り付けたファンで透明なチューブの中に空気を送り込み列車を走らせたり、道路にたくさんあけた穴から空気を吹き出してバスを浮かせて走らせています。さらに、天候に左右されずロボットが作業する地下農場や気軽に海の中を探検できる水中カーも考えました。大きな公園やビルの屋上に緑の庭園を造り、発展しつつも緑豊かな町にしました。将来本当にこんな未来の町を作りたいと思います。


本事業に関するお問合せ先

公益社団法人発明協会 青少年創造性グループ
TEL 03-3502-5434/E-mail 担当者へメールを送信する