令和7年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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日本商工会議所会頭賞
歪み抑制エンボス加工を施した建築用金属外装材の発明(特許第6101071号)
荒木 和彦 | アイジー工業株式会社 研究開発部 商品企画チーム 主査 |
発明実施功績賞
森 安弘 | アイジー工業株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、建築用金属外装材の連結部分に凸部と凹部を交互に形成した凹凸群を複数形成し、化粧面の模様形成時に発生する金属板の引き込みによる柄の歪みの発生を抑え、浅く細かい柄などの平滑性が求められる模様の連続生産を可能にした技術に関するものである。
従来の歪み抑制エンボス加工では、一部歪みの吸収が困難な柄があり、化粧面に歪みが残ってしまうことがあった。そこで本発明では、建築用金属外装材の連結部分に凹凸群を形成し、この凹凸群の間に凹凸加工を施さない成形間隙を設けた。
これらにより連結部分にしなやかさを与え、平滑性が求められる柄でも化粧面の歪みの発生を抑制することが可能となった。また、成形間隙は凹凸群と比べて軟らかいため、成形間隙に沿って連結部分を成形加工する場合には、成形機への負荷を軽減し、成形ロールの摩耗を低減することができるため、従来よりも省エネルギーで様々な模様の建築用金属外装材を生産することが可能になった。
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図1 実際の凹凸群拡大図とその模式図 |
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図2 実際に凹凸群を形成した建築用金属外装材の拡大図 |