令和3年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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特許庁長官賞
新4K8K衛星放送誤り訂正符号の発明(特許第6539209号)
鈴木 陽一 | 日本放送協会 放送技術研究所 伝送システム研究部 | |
橋本 明記 | 日本放送協会 技術局 送受信技術センター 企画部 副部長 | |
田中 祥次 | 株式会社放送衛星システム 総合企画室 専任部長 | |
土田 健一 | 日本放送協会 放送技術研究所 伝送システム研究部 部長 | |
木村 武史 | 元 日本放送協会 放送技術研究所 | |
松﨑 敬文 | 日本放送協会 放送技術研究所 伝送システム研究部 |
発明実施功績賞
前田 晃伸 | 日本放送協会 会長 |
本発明は、高効率なデータ伝送を可能とする誤り訂正符号「LDPC(Low Density Parity Check)符号」に関するものであり、新4K8K衛星放送の伝送方式ISDB-S3(Integrated Services Digital Broadcasting for Satellite 3)に採用されている。
本発明は、LDPC符号化(符号化率7/9)に必要な44880×10098の大きさの検査行列(図1)を、所定の数値テーブルから周期的に読み出すことを特徴としており、変調方式16APSK(Amplitude Phase Shift Keying)を組み合わせることで、通信容量の理論限界であるシャノン限界に迫る伝送性能を確保した(図2)。
本発明のLDPC符号の採用により、ISDB-S3は従来方式(ISDB-S)と同等の受信サービス時間率を満たしつつ伝送容量を約2倍とし、世界初の8K超高精細映像の衛星放送直接受信を実現した。
図1 本発明のLDPC符号検査行列 |
図2 16APSK(7/9)C/N対ビット誤り率特性 |