令和2年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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恩賜発明賞
超高密度3次元フラッシュメモリ構造とその製造方法の発明(特許第5016832号)
鬼頭 傑 | キオクシア株式会社 先端メモリ開発センター 先端メモリデバイス開発部 グループ長 | |
青地 英明 | キオクシア株式会社 メモリ技術研究所 デバイス技術研究開発センター シニアエキスパート | |
勝又 竜太 | キオクシア株式会社 先端メモリ開発センター センター長附 | |
木藤 大 | キオクシア株式会社 メモリ開発戦略部 参事 | |
田中 啓安 | キオクシア株式会社 先端メモリ開発センター 先端メモリデバイス開発部 参事 | |
仁田山 晃寛 | 元 株式会社東芝 |
発明実施功績賞
早坂 伸夫 | キオクシア株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、動画・音楽・写真・ビッグデータなどを保存する携帯端末やSSD、データセンターなどで利用されているフラッシュメモリに関するものである。
従来のフラッシュメモリは、データを蓄える最小単位となるメモリセルを平面的に配置した2次元構造となっており、メモリセルを微細化することで単位面積あたりの記憶容量を増やし、大容量化と低価格化を実現してきた。しかし、微細化が物理的及び動作的な限界を迎えることが予想されていた。
本発明は、メモリセルを立体的に配置した3次元構造とし、積層数の増加による大容量化を可能にした。また、メモリセルの電極となる層を積層し、メモリセルを配置するための孔及びその孔の内部のメモリ膜などを一括で形成することにより、製造工程数の増加を抑制し、大容量化と製造コストの抑制を両立した。
フラッシュメモリ市場では、2次元から3次元への置き換えが進み、本発明は現在の主力製品である3次元フラッシュメモリの技術として、国内外で広く実施されている。
図1 一括加工プロセス |
図2 3次元フラッシュメモリ概略図 |