令和元年度全国発明表彰 選考経過報告
令和元年度「全国発明表彰」の選考経過につきまして、ご報告申し上げます。
本表彰候補につきまして、昨年7月に、朝日新聞紙上等を通じて公募するとともに、全国各地域の発明協会をはじめ、関係諸団体に候補の推薦を依頼いたしました。
その結果、学界・産業界等 各界より、多くの優れた発明及び意匠が寄せられ、功労者関係につきましても、全国より多数の推薦がございました。
審査に当たりましては、選考委員会において慎重な審議を行い、恩賜発明賞以下、各賞を選考いたしました。
恩賜発明賞に選考されたのは、株式会社日立製作所の高田 裕一郎氏をはじめ2名の創作者による、『英国の社会インフラとなった高速鉄道車両(Class800)システムの意匠』でございます。
本意匠は、欧州の厳しい安全基準や環境基準を満たしつつ、優れた生産性やメンテナンス性等が総合的に評価され、日本で培われた技術や品質を、イギリスの生活や文化に溶け込ませることに成功したものであります。
日本企業として、鉄道発祥のイギリス市場最大級の鉄道プロジェクトに挑戦し、単なる単品の形状、色彩にとどまらず社会インフラとして定着するに至った成功事例として評価いたしました。
他の受賞発明及び意匠につきましても優れたものばかりであり、各々に関しご紹介すべきと存じますが、詳細はお手元の『功績概要』をご覧いただければと存じます。
本日、受賞された皆様には、これを機に、より一層意匠の創作や研究開発に邁進されますよう ご期待申し上げます。
以上をもちまして、簡単ではございますが選考経過の報告とさせていただきます。
令和元年6月10日
公益社団法人発明協会
全国発明表彰選考委員会
委員長 末松 安晴