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発明協会の表彰事業

平成22年度全国発明表彰 受賞技術概要
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発明協会会長賞
磁気ディスク装置(HDD)用信号処理技術の発明(特許第3533315号)

三田 誠一
豊田工業大学 大学院工学研究科 教授
澤口 秀樹
株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ レコーディングサブシステム レコーディングインテグレーションラボラトリ 主任技師
小林 直哉
株式会社日立製作所 研究開発本部研究情報統括センタ 国際標準化推進室 担当部長
近藤 昌晴
株式会社日立製作所 中央研究所ネットワークシステム研究部 研究員


発明実施功績賞

堀家 正充
株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 代表取締役 取締役社長


 ハードディスク装置(以下、HDDと記す)は、デジタ ル情報社会を支える中核の情報記録機器として、大容量化・低消費電力化・低価格化が近年益々要求される。この鍵となるのが高密度磁気記録技術であり、その 基幹技術として、微小な記録領域から読み取られた微弱な電気信号を高精度で再生データへ変換する信号処理技術の開発が必須である。
 高密度磁気記録では、隣接する記録領域の磁化がヘッドで相互に信号が干渉して検知され、データ再生を妨げる。従来は、パーシャルレスポンスと最尤復号の 組合せ方式を用い、干渉の大きな再生信号を一定の対象な形状へ整形し、その形状を利用して干渉の影響を分離していた。本発明では、再生信号を意図的に非対 称な形状の波形へと整形することで、干渉による信号振幅の減少を低減して隣接信号の分離を容易にし、再生情報の信頼度を2桁以上改善した。本発明は、 2000年以降、HDD業界標準の信号処理技術としての地位を確立し、高密度磁気記録の継続的な推進に貢献している。




図1 本発明 MEEPRML方式の概要



図2 本発明の効果