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平成２２年度全国発明表彰 受賞技術概要
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日本商工会議所会頭発明賞
水なしＣＴＰ平版の発明（第４１８６２７８号）
| 後藤 一起 | 東レ株式会社 電子情報材料研究所 主任研究員 | |
| 市川 成彦 | 東レ株式会社 印写材料生産部技術課 部員 | |
| 池田 憲正 | 東レエンタープライズ株式会社 滋賀支店 |
発明実施功績賞
| 日覺 昭廣(*) | 東レ株式会社 代表取締役社長 ＣＯＯ | |
| *廣の字はまだれに黄 | ||
| 世界的な環境意識の高まりの中、印刷業界においても、VOC（揮発性有機化合物）低減や廃液削減など環境問題への対策が急務となっている。また、レーザー直描によるCTP（Computer To Plate）システムの普及が急速に進んでおり、環境低負荷かつ印刷適性に優れたCTP平版の開発が切望されていた。 本発明者らは、こうした背景を受け、レーザー照射時に生じる感熱層中の急激な温度分布と、温度領域により異なる反応を起こす高分子キレート架橋体の特徴 を生かした新規な画像形成機構：光（熱）剥離機構の発明により、近赤外レーザー光で画像形成でき、幅広い分野での印刷適性に優れた水なしCTP平版の開 発・製品化に成功した。この結果、VOC低減や廃液レスといった環境低負荷特性を、印刷品質の向上・安定、コスト低減などの経済性と共に、広く一般商業印 刷や新聞印刷などにも展開できる水なしCTP平版を実現した。本発明品は、国内外、国際的にも環境低負荷な印刷版として認知され、その使用量が拡大中である。 |
図１ 水なしＣＴＰ平版の構造と光（熱）剥離機構による印刷版作製プロセス
図２ 水なしＣＴＰ平版 印刷システムの環境低負荷特性
