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未来の科学の夢絵画展

第80回全日本学生児童発明くふう展 恩賜記念賞・特別賞 

恩賜記念賞
自動換気装置エア・フレッシュ
私立聖光学院中学校(神奈川県)
 2年 工藤 貴博
感染予防対策として換気が注目されていますが、計画的に窓を開けるためには手間がかかります。また、部屋の大きさ、人数によっても必要な換気量は変化しますが、客観的に把握することは難しいです。そこで、二酸化炭素の量を汚染度を測る目安とし、二酸化炭素濃度が基準値以上になると自動的に窓が開き、下がると閉まる装置を作りました。実際に使用したところ、部屋にいた人数に関わらず、二酸化炭素濃度が基準値以下に抑えられていること、不要に開閉のないことが確認できました。

内閣総理大臣賞
しまるん
相模原市立桜台小学校(神奈川県)
 6年 嘉手納 杏果
粉ものが入ったチャック袋のチャック部分は、何度も開け閉めしていくうちにチャックに粉がこびりついて閉まらなくなります。そんな粉かみのイライラを解消するのが、この「しまるん」です。しまるんは、外袋の中にチャックより上方向に長い内袋がついています。内袋を粉が通過するのでチャックに粉が付着しません。ユーザーは、中身を取り出したら内袋を数回下に向かって折り畳みます。最後に外袋のチャックをして完成です。私は、このしまるんで、SDGsに取り組みたいです。(特許第6850389号)

文部科学大臣賞
ドアあける君
町田市立鶴川第二小学校(東京都)
 6年 工藤 大知
僕は、帰宅時にレバーを触らないでドアを開けられたらいいと思い、「ドアあける君」を作りました。ドアを挟むように設置すれば、スイッチを足で軽く踏むだけで開閉させることができます。ポイントは、糸が引っ張られた時に、山型にした本体が伸びることです。伸びた分だけ下に糸が引っ張られ、ドアのラッチが引っ込み、ドアが開きます。力の弱い工作用モーターでレバーを押し下げるために、てこの原理を利用しました。モーターの動作はスクラッチで制御しています。

経済産業大臣賞
キッチンマルチなべしき
日立市立水木小学校(茨城県)
 6年 市毛 琉月
お母さんが料理を作っている時に、もっと便利に使えるなべしきがあったらいいと思い製作しました。サイズがちがうお鍋にも1つで対応できるように折りたたみ式にしました。収納する時もコンパクトで角型なので、立てて収納可能です。ロック用スティックを差し込み、形を変え、レシピを見るタブレットスタンドとして使用できます。向きを変えスティックを差し替えることで菜箸やおたまを置くことができます。この作品はSDGsに取り組み木材だけを使って製作しました。

特許庁長官賞
フィジカルディスタンス補助装置
私立桜の聖母学院高等学校(福島県)
 1年 佐藤 優衣
コロナ感染防止のため、間隔を空ける並び方が広く普及していますが、目の不自由な方は間隔を空けると前に並んでいる人の気配を感じ取ることが難しくなり、変化に対応できず困っていることを知りました。2年前に白杖を使って歩行する難しさを体験し、目の不自由な方が困っていたらサポートしたいと考えていたことから、この装置を製作しました。前に並ぶ人が発する熱で並ぶ方向を特定し、その人までの距離を超音波で測定しています。方向と距離を音声合成した声で伝えるように工夫しました。

WIPO賞
転落防止!音のカーテン
高崎市立北部小学校(群馬県)
 5年 新井 結仁
視覚障害者が駅ホームから転落しないように、パラメトリックスピーカーで音のカーテンを作りました。レーザー光のような直線的な音を出す特殊なスピーカーを駅ホーム柱に設置することで、点字ブロック手前に注意喚起の音のカーテンができます。また、先端に磁石が付いた杖(白杖)を使用すると点字ブロック下に埋め込んだリードスイッチが反応し、駅ホーム柱のLEDが点滅します。視覚障害者が危険エリアにいることを周囲に知らせ、声掛けやサポートがしやすくなり助け合いの輪が広がります。

発明協会会長賞
しんせつなビニールロール
浜松市立広沢小学校(静岡県)
 2年 川上 将太
これは、切れ目で音が鳴るビニールロールです。ロールとゴムを巻いた輪が一緒に回ります。輪についている突起がおもりを持ち上げて、はずれた勢いでベルを叩きます。ゴムの輪の周りは、ビニール袋一枚の長さと同じです。無駄にビニールをたくさん引っ張ると、音が鳴り続けます。ビニールロールは使っていくと厚みが変わるので、ゴムを巻いた輪としっかりくっつくように調節できる糸も付けました。お年寄りや目の不自由な人に親切で、みんなが必要な枚数だけ使う環境にやさしいビニールロールです。

発明協会会長賞
こぼれない定食セット
町田市立小山田南小学校(東京都)
 6年 阿久津 希海
お盆に食事をのせて運ぶ時、食器が滑ったり、倒れたりして、こぼしてしまうことがあります。こうしたことを防ぐためのお盆を考案しました。作品は通常のお盆と磁石プレートの二重構造になっていて、お盆にのせる食器の底には磁石を張り付けてあります。磁石プレートにはスペースごとに動かせる磁石がついています。使用にあたっては、お盆と磁石プレートを重ねます。食器の磁石とプレートの磁石が引き合い、お盆が斜めになっても食器が倒れることはありません。

発明協会会長賞
小便器洗浄用ワンタッチ自動変換装置
栃木県立真岡工業高等学校(栃木県)
 3年 直井 楓
 3年 長 凪粋
 3年 廣澤 佑哉
手動の小便器洗浄バルブを交換工事不要で自動洗浄に変換する装置です。小便器のフラッシュバルブに上から差し込むだけで取り付けが完了します。センサーを用いて人を感知し、モーターの力でボタンを押すことで洗浄することができます。マイコンを使用しているので、水を流す時間やタイミングを調整することができます。トイレの自動化が困難な施設等で新型コロナウイルス感染拡大防止に貢献したいと考え製作しました。

日本弁理士会会長賞
マイクロ風力発電機を用いた殺菌装置
福岡県立福岡工業高等学校(福岡県)
 2年 伊東 慶介
 1年 佐伯 龍哲
 1年 杉本 瑛
私は通学で地下鉄を利用しています。コロナ禍で、階段の手すりに触れることに抵抗を感じるようになりました。不特定多数の方が触れる箇所への消毒は日常の風景となりましたが、多くの方が行き交う公共の場所での除菌作業は大変な労力です。そこで、地下鉄の出入口に常に風が吹いていることに着目して、マイクロ風力発電機と紫外線LEDを組み合わせた除菌装置を製作しました。この装置により、人の手や商用電源を頼らずに感染症対策が期待できます。

NHK会長賞
どんな幅の溝でもきれいにゴミが取れる~「扇子塵取り」~
大分市立明治小学校(大分県)
 4年 髙橋 健太郎
 1年 髙橋 孝太郎
家の前の溝を掃除していたら、塵取りが溝に入らなかったり、横にして入れても塵取りが水平にならず立ってしまってゴミが取れませんでした。この「扇子塵取り」を使えば、どんな幅の溝でもピッタリ塵取りの大きさに合わせることができるので、横からゴミが出たりせず、簡単にきれいにゴミを塵取りに入れることができます。また、ゴミを取り終わったらトング部分を握れば、ゴミが風で吹き飛んだりせずごみ箱に捨てることができます。持つ部分も長くして深い溝でも塵取りが届くように工夫しました。

毎日新聞社賞
楽チン!リュックde自転車
群馬県立中央中等教育学校(群馬県)
 1年 杉山 真桜子
自転車で通学する時にリュックが重く(平均12.6㎏)、とても苦労しています。リュックを背負ったまま何とか楽に自転車に乗れないかと考え、この装置を作りました。この装置はサドルポストに取り付けるため、どんな自転車でも使用できます。また、サドルの高さに応じて装置を上下できるため、リュックの肩ひもを最大限に伸ばさなくても、荷物を下から持ち支えることができます。肩に掛かる重さの負担を軽減でき、荷物が安定することで自転車が楽に漕げ、バランスよく安全に走行できます。

毎日小学生新聞賞
まきやすい指用絆創膏
結城市立江川北小学校(茨城県)
 3年 宇賀持 琴音
ガーゼが中央にある通常の絆創膏の場合、ガーゼを傷口に当て、指に巻こうとすると、左右のテープ同士がついてしまったり、よじれたりして上手に巻けないことがよくありました。そのため、ガーゼを端に移動し、片方のテープを短くすることで、貼りやすくなるように工夫しました。テープの短い方から貼り、もう片方を手に持ち、指に巻くので、左右のテープがついたり、よじれたりすることなく指に絆創膏を巻くことができます。

科学技術館賞
そよ風 Window
可児市立東可児中学校(岐阜県)
 3年 杉本 幸太郎
窓を全開にし、涼んでいたり勉強したりしていると、強い風が吹き込んでくることがあります。風が強すぎると、紙が飛んだり不快に感じたりします。そこで、風の強さを調節し、常に心地よい風を送ることができる窓を作ろうと思いました。ルーバーの形状を三角形にし、風の強さによって角度を変化させることにより、強い風であっても心地よい風に変えることができるようになりました。また、余分な日光を遮ることにより、気温が上昇するのを防ぎ、快適に過ごせるようになります。


本事業に関するお問合せ先

公益社団法人発明協会 青少年創造性グループ
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