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未来の科学の夢絵画展

第76回全日本学生児童発明くふう展 恩賜記念賞・特別賞 

恩賜記念賞
車輪形状変形システム
伊達市立伊達小学校(北海道)
 6年 松岡 陽
階段や段差を乗り越えることができる車輪を作りました。これまでの円形の車輪は階段や段差の角で滑ってしまいます。星形の車輪では階段との接地面ができて滑りません。回転力を直線の動きに変換するラックアンドピニオン(歯車)を使いました。円形の車輪を6枚に分けて、それぞれの端を固定します。反対の端をラックの直線運動で引き込むことで、星形の車輪に変形します。逆回転させれば円形に戻ります。平地では円形車輪で走行し、階段や段差では星形に変形できる走行システムが完成しました。

内閣総理大臣賞
Clean & easy
町田市立鶴川第四小学校(東京都)
 6年 近藤 菫
この作品は、スーパーなどで使用されているロール状ビニール袋の口を開口させるために考案したものです。手拭き布を触らずに、清潔、また、簡単に開けることができます。ビニール袋をすべり止めのついた板にあてながら引っ張ると、自然に袋の口が開きます。あとは、切り取り板でミシン目をあてて切れば、袋が開いた状態になります。この作品を使うことで、簡単で清潔にビニール袋を開けることができ、スーパーでの買い物が楽しくなります。(登録新案第3212696号)

文部科学大臣賞
さあ どこに行く?スロットマシン
君津市立貞元小学校(千葉県)
 1年 山本 射富人
磁石の反発する力でトイレットペーペーパーの芯を宙に浮かせて、回転しやすく止まりにくい仕組みにしました。また、じしゃくの引き合う力で絵が見やすい位置で止まるようにしています。回転を止めるには、磁石の力が強くなければ止まりにくいので、超強力磁石を3個にして、止まりやすいようにしています。絵は僕の好きな事を3つ考えて描きました。「サッカー」、「牛丼」、「昆虫採集」。同じ絵が揃ったら、その場所へ行こう!

経済産業大臣賞
イス自動収納装置
町田市立鶴川第二小学校(東京都)
 4年 工藤 貴博
ぼくは食事や勉強の後、イスを元にもどしわすれることがよくあります。そこで、イスから立ち上がり去った後、決めておいた位置に自動でもどることができる装置を作りました。イスを下げるという行為は、普段何気なくしています。そのため、下げる距離、方向、向きは様々です。しかし、イスを下げる可能性のある範囲とイスの傾きは予想できるため、その範囲内であればイスが向き・方向を自動修正しながらほぼ正面を向いて、定めておいた位置にもどることができる仕組みを考えました。

特許庁長官賞
パッと着られる!ランドセルレインポンチョ
大田区立高畑小学校(東京都)
 5年 鈴木 創妃光
この作品は、ビニールでできたランドセルカバーとレインポンチョを一つにして、気軽に持ち運びできるようにした作品です。登下校時、急に雨が降って使用する時もランドセルを背負ったままでパッと着られます。しまう時は、日本伝統の折り紙の仕組みを使って、うすく小さくキレイにたたむことができます。天気を気にせず荷物にもならないので、安心して登下校ができます。

WIPO賞
リハビリ用運動入力装置 MoMoコン&くるコン
福島県立郡山北工業高等学校(福島県)
 3年 関根 巧也
この作品は太腿上げ運動訓練や車イス操作訓練などを「ゲーム感覚」で楽しみながら行えるように制作した入力装置です。動きの情報はUSBでパソコンに入力され、グーグル社のストリートビューを操作します。特殊なプログラムは必要なくパソコンとネット環境があれば使用できます。体が不自由な方でも室内で世界中、水中や宇宙まで散歩することができますが、実は訓練者の自宅近所を案内してもらう方が主体的に運動するように促すことができます。

発明協会会長賞
ペットボトルで手指運動
鶴岡市立黄金小学校(山形県)
 4年 若生 結愛
この作品は、以前お母さんが働くデイサービスにボランティアに行った時、年を取ってくると体が思うように動かなくなってくることを知ったことがきっかけで作りました。手の力が弱くなれば、ご飯を食べることも着替えをすることも大変になるのでは?と感じました。でも、何か運動をすればいつまでも元気に暮らしていけるのではないかと思いました。そして、楽しく手軽に運動できる器具を作りたいと考え、「ペットボトルで手指運動」を思いつきました。子どもからお年寄りまで一緒に楽しめる作品です。

発明協会会長賞
どっかん打ち上げ花火
松戸市立殿平賀小学校(千葉県)
 4年 笹﨑 真有里
昨年モーターについて学習し、モーターにカムを組み合わせると上下に動かしたり開閉させることができることを知りました。この作品は1つのモーターの動力だけで3つのカムが動くようにギアを使って工夫しています。1つ目のカムは花火を押し出しています。開いた花火は重りの仕掛けで自動的に戻り、上下する重りがスイッチになって花火の光が点滅します。2つ目のカムは見物客を左右に動かしています。3つ目のカムはシーソーを動かし作用点にかかる力を利用して花火を打ち上げる「ドン」という音を出しています。

発明協会会長賞
カエール学園 応援団
流山市立東部中学校(千葉県)
 2年 藤田 瑞穂
昨年作った「カエルの音楽教室」(鉄琴自動演奏ロボ)が展示会で小さい子達に人気があり嬉しかったので、パート2を作ろうと思いました。黄色いボタンを押すと応援が始まります。応援パターンは3種類あります。動物達がコンピュータ制御のサーボモーターで右手・左手、体の向きを動かしています。PWM信号の数が足りないのでカエルの信号を流用し、モーターの向きや付け方を工夫しました。見る人に感情移入してもらえるように団員のプロフィールを作り、それに合った衣装などをつけました。

日本弁理士会会長賞
うち上げよう!ドーン!!万華鏡花火大会
鎌ケ谷市立西部小学校(千葉県)
 3年 浅野 彰雲
旅先で見た万華鏡に関心を持ち、自分でも作りたいと思いました。丸めたモールを万華鏡から見ると花火のように見えたことから、万華鏡を用いた打ち上げ花火の作品を作ることを思い付きました。作品の使い方は、まず丸めたモールを打ち上げ装置に入れ、ゴムの力で上に飛ばします。打ち上げられたモールは磁石に付くようにし、LEDライトで照らします。その様子をテーパードミラー式万華鏡から覗くと、キラキラ光る立体的な球体として映り、まるで夜空に打ち上げられた花火のように見えます。

NHK会長賞
キセキのコンサート
松戸市立第六中学校(千葉県)
 3年 小栁 和季
大好きなバンドのコンサートを自分で演出したいと思い、IchigoJamというコンピュータで、MIDI規格の音源、赤外線から紫外線まで10種類のLED、ステッピングモーターやサーボモーター等を制御して実現しました。電源を入れると幕が上がり、指揮棒の赤外線を人形に向けると、その人形がスポットライトを浴びて歌や楽器を奏でます。人形の指揮者による自動演奏と自分で指揮をする手動演奏が選べ、曲の後半に光ファイバーや蛍光の効果で盛り上がった後、幕が下がります。

毎日新聞社賞
空気柵
群馬県立高崎工業高等学校(群馬県)
 1年 小代 大介
視覚障害者が、駅のホームから転落して死亡したニュースを見て、だれもが安全に出かけられる社会にしたいと思い、発明した作品です。駅のホームドアの代わりに設置したり、人の交通量が多い交差点で、道路と歩道の境目に設置したりして、危険区域に進入した人へ、圧縮空気を利用して危険を知らせ、周囲の人にも連動するブザーで知らせる事ができます。本体を軽くし、連結できる仕組みにして、立てたりぶら下げたりできる構造で、狭い場所から広い場所まで、様々な状況に対応できるように工夫しました。

毎日小学生新聞賞
測って計算電卓を作ろう~電子工作×プログラミング~
千葉市立花園小学校(千葉県)
 6年 中澤 里菜
昨年微生物の発電で電卓を動かす実験を行い、電卓に興味を持ちました。普通の電卓ではできることが限られているため、自分でプログラミングを行い、新しい機能を持った電卓を製作することにしました。電卓の歴史や種類、使用している部品等を調べ、理解を深めた上で製作しました。部品のはんだ付け等も自分で行いました。新しい機能は、長さを測定すると立体の体積・表面積が簡単に計算できるものにしました。長さの測定方法も工夫し、はさむと自動で測定できるようにしました。

科学技術館賞
自動育種育苗装置「大きく育っタネ!!」
奄美市立笠利中学校(鹿児島県)
 3年 泉   楓
 3年 永田 佳代
奄美は海が近く潮風で苗や花が枯れることが少なくありません。特に毎年来る台風の後は、校内の植物がほとんど枯れてしまうほどです。そこで、潮風や天候、虫などの影響を受けず種や苗を自動で育てられる装置を開発しました。育成用LEDは、育成モードに応じて青、白、赤と色が変わり植物を効率よく育てられます。噴霧器と水センサーによって土が乾いたら自動的に散水します。温度センサーとペルチェ素子を使うことで植物にあった季節の温度を再現します。また、窓をつけたことも工夫点の1つです。


本事業に関するお問合せ先

公益社団法人発明協会 青少年創造性グループ
TEL 03-3502-5434/E-mail 担当者へメールを送信する