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第74回全日本学生児童発明くふう展
審査を終えて
日常生活での観察から発想した発明くふう
第74回全日本学生児童発明くふう展には、各都道府県で開催されました展覧会において、優秀な成績を収めた作品を中心に761点の推薦がありました。それらの作品について審査幹事会で第1次実物審査が行われた後、審査委員会では特に優れた38点について慎重に審査をいたしました。 今回、恩賜記念賞を受賞された作品は、東京都の私立聖徳学園小学校2年生・ 内閣総理大臣賞を受賞された作品は、愛知県の中学校2年生が考案した「ママも安心、自動ブレーキ付きベビーカー」で、ママが手を離したら自動的にブレーキがかかって止まる安心なベビーカーです。また、文部科学大臣賞の「電気楽器」(小学校4年生)、経済産業大臣賞の「スーパーキャパシタレーシングカー」(小学校5年生)、特許庁長官賞の「ブックスタンド・トライアングルバー」(中学校1年生)は、それぞれの賞に相応しい独創性に富んだ作品です。また、WIPO賞の「段差を自力で乗り越えられる車イス」(高等学校2年生)をはじめ、発明協会会長賞、日本弁理士会会長賞、NHK会長賞、毎日新聞社賞、毎日小学生新聞賞、科学技術館賞には、たいへん素晴らしい作品が選ばれました。奨励賞20点もみな非常に優れた作品です。 今回は、日常生活の中で疑問を持ったり科学的に観察したりして、新しい独創性に富んだ発明くふうが多くありました。審査会では、子どもたちの発想の豊かさと作品の高い完成度に感激しながら慎重に審査をしました。この全日本学生児童発明くふう展の取組によって、全国の子どもたちが身近な生活における課題を見つけて、科学的・技術的に優れた独創性に富んだ発明くふうをしており、長年継続されてきたこの全国的な取組は、これからの日本の発展に寄与しています。 |
審査委員長 清水 康敬 東京工業大学監事・名誉教授 |