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未来の科学の夢絵画展

第74回全日本学生児童発明くふう展 恩賜記念賞・特別賞 

恩賜記念賞
無針弧むしんこンパス
私立聖徳学園小学校(東京都)
 2年 道脇 愛羽
ある日、母が飲み終えた紙のコーヒーカップをもらって工作することにし、もらった紙コップを転がしてみたところ、弧を描いて転がったのです。それを見て「まるでコンパスのようだ」、「この原理を利用してコンパスを作れないか?」と考えました。従来品は大きな円弧は描けず、針と鉛筆の間に障害物がある場合も描けません。本案は針無しで望む半径の円弧を描けます。紙コップやロールペーパー芯で実験を繰り返し得意の数学でも検討を重ねて試作し、半径10mの円を描き実測したところ、±20mmほどのズレの円を描けました。

内閣総理大臣賞
ママも安心、自動ブレーキ付きベビーカー
刈谷市立朝日中学校(愛知県)
 2年 太田 匠郎
「駅のホームからブレーキをかけていなかったベビーカーが落ちる事故がある」という話を聞きました。ほんの少しの傾斜ではブレーキをかけない人が多いそうで、とても危険だと感じました。そこで、電子工作キットのタッチセンサーを使い、自動ブレーキを作りました。ハンドルに付けたセンサーパッドを握るとタッチセンサーが作動し、ブレーキが解除されます。手を離すと自動でブレーキがかかります。これでママも安心して赤ちゃんとお出かけできます。

文部科学大臣賞
電気楽器
川崎市立生田小学校(神奈川県)
 4年 鶴見 勇太
この作品は、モーターで音を出す楽器です。学校で電気の勉強をし、電気を使った楽器を作ろうと考えていたところ、電気を音に変える方法として、モーターの回転を利用してハンドベルを叩くことを思いつきました。ビーズの付いた棒を取り付けたモーターが回ると、ビーズがハンドベルに連続して当たり音を出す仕組みです。8つのハンドベルを別々に鳴らせるよう、それぞれのモーターを並列に電池につなげたので、和音も楽しめます。長い時間演奏できるよう、2個の電池を並列つなぎにしました。

経済産業大臣賞
スーパーキャパシタレーシングカー
下関市立豊浦小学校(山口県)
 5年 海田 匠美
電気自動車が赤信号などで停止している時に充電できる仕組みがあれば便利だと思い作りました。車を走らせる楽しさが増すので、レーシングカーゲームの形にしました。手回し発電機を回して、スーパーキャパシタに充電し、レーシングカーを発進させます。レース中に充電が必要になったら、発電機を回し充電ゾーンでレーシングカーを停止させて充電します。発電機を止めると再び発進します。短い時間で充電するために、スーパーキャパシタを使い、停止した時に充電できる仕組みをリレーやダイオードを使用して工夫しました。

特許庁長官賞
ブックスタンド・トライアングルバー
町田市立鶴川第二中学校(東京都)
 1年 佐藤 夢
この作品は、バーに取り付けた三角形の板で、いろいろな厚さや大きさの本を倒さず立たせることができます。その仕組みは、細い棒に並べ吊るしてある三角形のダンボールが重力により回転し、本を押さえてくれます。左右に磁石が付いているバーは、スチール製のブックエンドに本の大きさに合わせていろいろな位置に取り付けることができます。2段にすると大きな本でも安定します。また、バーを持ち手の付いた専用台に取り付けると、本を立てたままいろいろな場所に持ち運ぶことができます。

発明協会会長賞
TRAPEZIST 1
船橋市立行田西小学校(千葉県)
 5年 高橋 諒
家族で観に行ったサーカスの空中ブランコが印象に残ったので、その動きを機械で再現し、みんなに楽しんでもらえる作品を作ろうと思いました。カムを使ってブランコを動かし、電磁石を利用して、空中ブランコ乗りが、左に飛び移ったり、右に飛び移ったりします。ブランコの動きに合わせて左右に首を振る観客や、点滅するライトの仕組みも作るなど、本物のステージの様子を再現しました。自動で空中ブランコを行うモードのほかに、手動モード用のスイッチを付け、自分で操作して遊べるようにしました。

発明協会会長賞
ぼくの長府鉄道
下関市立豊浦小学校(山口県)
 5年 山﨑 秀馬
スイッチを入れるとチェーンが動き、電車が発車します。ぼくの生まれ育った自慢の長府の街並みを大好きな電車で観光や通学できたらいいなと思いました。自転車のチェーンが回るところを見て、レールになりそうだなと考えました。素材は身近にある加工しやすいものを選びました。軽いものを選ぶことで、小さな動力でも4mもの長いチェーンを動かすことができました。町の景色は、ぼくのおすすめの国宝である功山寺、商店街桜並木、友達の家などを色画用紙や空き箱で作りました。本当に乗ってみたい鉄道になりました。

発明協会会長賞
形状記憶折り畳み傘
高崎市立高南中学校(群馬県)
 2年 細川 寛登
駅で急いで傘を畳んでいるサラリーマンの姿を見かけた時、現代のYシャツなどには形状記憶機能の付いたものがあるのに、なぜ折り畳み傘には無いのだろうと何気なく思いました。短時間でスッキリと畳むことができれば、忙しい人や荷物を持っている人、子ども連れの人などが助かるのではないかと感じました。そこで、閉じる時の操作を省ける傘を作ろうと考え、少しでも便利な社会に変えようと思い、今回の作品を製作しました。

NHK会長賞
AKARI・変幻自在
町田市立鶴川第二中学校(東京都)
 2年 工藤 万幸
手軽に壁につけるだけでおしゃれな間接照明になり、かつ、卓上スタンドのように実用的にも使える照明が欲しいと思って作りました。4つの三角形をパズルのように動かし、目的やそのときの気分に合わせて9種類の形に変えられます。例えば、大三角形や手裏剣型、キャンディー型にして壁につければ間接照明としておしゃれな空間を演出します。また、四角錐にして壁につければ読書灯として手元を明るく照らすことができます。

毎日新聞社賞
置かずに計れる計量カップ
坂戸市立坂戸中学校(埼玉県)
 2年 國山 祥太郎
僕は時々料理をするのですが、計量カップを持ったまま水量を計れないことが不便だと思ったので、持ったまま計れる計量カップがあったら便利だと思い考案しました。完全な円筒型の容器に入った液体は容器を傾けても中心の水位が変わらないことに気が付いたので、この原理を利用した計量カップを思いつきました。この計量カップを使えば水平な場所を確保できない場合や不安定な場所でも手に持ったままで計量することができるので、とても便利だと思います。

毎日小学生新聞賞
水路を利用した街灯
魚沼市立井口小学校(新潟県)
 5年 須佐 珠美
私の家の周りは水田が多く、流れの速い水路がたくさんあります。夜の道は暗く、カエルの鳴き声と水の流れる音しか聞こえないので怖いと感じることもあります。そこで水路を利用し、水力発電で街灯をつけることを考えました。材料は不用品の自転車の車輪と発電機におわんをつけて作りました。丈夫で簡単に持ち運びができて、水路に置くだけですぐに明かりがつく街灯ができました。材料も手に入りやすく、作り方も簡単なので電気のない災害の時にも利用できます。

科学技術館賞
アナログプログラムロボットを作る! Ⅱ
山口市立小郡小学校(山口県)
 6年 河﨑 史樹
廃品のケーキ箱や以前作った模型の部品などを利用したアナログプログラムロボットです。東日本大震災や水害などの災害・事件が多いのであらかじめ設定したコースを撮影しながら戻ってくる災害調査・防犯用のロボットをイメージしました。製作ポイントは、①揺れに強い軸の定まった回転ケーキ箱ベース+抜き差し可能な(設定変更可能な)画鋲プログラム、②その場で回転して方向を変える左右逆転駆動転回方式(狭い場所で便利)、③悪路の走破性が高いキャタピラ駆動です。

WIPO賞
段差を自力で乗り越えられる車イス
私立前橋育英高等学校(群馬県)
 2年 和地 南々子
この作品は、車イスが段差を自力で乗り越えられるように工夫したものです。最大の特徴は、レバーの上下操作だけで段差を乗り越えられるということです。操作が非常に容易なので、誰でも使用することが可能です。製作した理由は、ある車イス利用者が「行き先に段差があると、そこへ行くのを諦める」と私に発した一言でした。このことから、車イスの利用者が一人で段差を乗り越えられる装置をつくり、行動範囲を少しでも広げてもらいたいという願いを込め、この作品を考案しました。


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公益社団法人発明協会 青少年創造性グループ
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