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全日本学生児童発明くふう展

第71回全日本学生児童発明くふう展 審査を終えて
~独創性溢れる発明を期待して~

 第71回全日本学生児童発明くふう展には、全国各地で開催されました展覧会において、優秀な成績を収めた作品を中心に777点の推薦がありました。それらの作品について審査幹事会で第1次実物審査が行われた後、審査委員会では特に優れた50点について慎重に審査をいたしました。
 今回恩賜記念賞を受賞された作品は、千葉県の市原市立ちはら台桜小学校6年生・大屋美結さんが考案した「ガウスでGO!手回し協力かたむき迷路」です。この作品は、スタート入り口までガウス加速器で鉄球を一気に進むようにし、動力にはエコエネルギーの手回し発電機を利用して、迷路盤を傾けて鉄球の動きを変えることができます。二人が協力して高い得点を目指すゲームで、鉄球の動きと協力の楽しさがこの作品の面白さです。
 内閣総理大臣賞を受賞された作品は、小学校2年生が考案した「うちゅうとし」で、UFOがゆっくり浮き上がって回転し、宇宙飛行士や未来カーも回り始めるものです。また、文部科学大臣賞の「パラパラまんがオルゴール」(小学校6年生)、経済産業大臣賞の「とれないんです」(小学5年生)、特許庁長官賞の「スゴイッス」(小学校2年生)は、それぞれの賞に相応しいユニークな作品です。また、WIPO 賞の「演奏する鉛筆」(中学校1年生)をはじめ、発明協会会長賞、日本弁理士会会長賞、NHK会長賞、毎日新聞社賞、毎日小学生新聞賞、科学技術館賞には、たいへん素晴らしい作品が選ばれました。奨励賞20点もみな非常に優れた作品です。
 今回は、身近な生活の中で課題を見つけて考案された独創的な発明が多くありました。審査会では、学生児童らしい魅力的なそれぞれの作品について説明を受けながら、質問を交えて慎重に審査をしました。この全日本学生児童発明くふう展の取組によって、多くの子どもたちが身近な課題解決のために独創性溢れる発明をしており、長年継続されて今回71回を迎えたこの全国的な取組は、今後の日本の発展に寄与しています。
審査委員長
審査委員長 清水 康敬

東京工業大学監事・名誉教授

本事業に関するお問合せ先

公益社団法人発明協会 青少年創造性グループ
TEL 03-3502-5434/E-mail 担当者へメールを送信する