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第69回全日本学生児童発明くふう展 審査を終えて
~考える力を育てることを願って~
第69回全日本学生児童発明くふう展には、各都道府県の発明協会支部から優秀な作品として推薦された作品が770点ありました。それらの作品について審査幹事会で第一次実物審査が行われた後、審査委員会では特に優れた50点について慎重に審査をいたしました。 今回恩賜記念賞を受賞された作品は、富山県立富山工業高等学校2年生の3名が共同開発した「介護用機器(移乗機)」です。この作品は、自立で歩けない被介護者がベッドや車椅子から安全に移動できる新しい補助機です。工業高校の生徒らしい大作で、被介護者にとっても介護者にとっても負担がかからないように工夫されています。 内閣総理大臣賞を受賞された作品は、小学校3年生が考案した「弟のための+-(たしひき)はかりきくん」です。天秤のバランスが取れたときに足し算や引き算の答えがわかるようにしたもので、弟が喜んでくれて嬉しかったと言っています。また、文部科学大臣賞の「ビンのパイプオルガン」(小学4年生)、経済産業大臣賞の「高周波沿面放電を用いたオゾン水スプレー装置」(高校3年生)、特許庁長官賞の「テープカッター」(小学5年生)は、それぞれの賞に相応しいユニークな作品です。また、WIPO賞の「3D写真とれるマシーン&見れるマシーン」(小学6年生)をはじめ、その他の特別賞の作品には素晴らしい作品が選ばれました。奨励賞22点もみな非常に優れた作品です。 審査会では、学生児童らしい作品や実用性のある作品を順番に説明を受けながら、質問をすることによってそれぞれの作品をよく理解した上で、慎重に審査をしました。最近、子どもたちの考える力を高めることが重要になっておりますが、この学生児童発明くふう展に参加している大勢の子どもたちは身近な課題解決のために創造性豊かな発想をしており、考える力の育成に役立っております。長年継続されてきたこの全日本学生児童発明くふう展の取組は、今後の日本の発展に寄与しています。 | ![]() 審査委員長 清水 康敬 東京工業大学監事・名誉教授 |
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- 〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-9-14
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