公益社団法人発明協会

現代まで

QR コード

概要

 QRコード(R)は日本電装(現・デンソー)が開発したマトリクス型2次元コードであり、QRはQuick Responseから名付けられている。バーコードに比べて収められる情報量が大容量で、かつ、高速で読み取ることを可能にした。縦、横、斜めなど全方向からの読み取りをも可能にし、コードの歪みにも強く、データの復元面でも優れている。

 デンソーがこの開発を始めた1992年にはたった2人の人員からのスタートだったが、1994年にはそれに成功している。2次元コードは、米国のNASAなどでも研究されていたが、その開発の重点はいかに多くの情報をコードに収納するかであった。デンソーの開発チームが目指したのは情報量とともにいかにして高速で読み取らせるかの追求であった。また、油汚れや破損などによる課題にも対応できるものでなければならなかった。様々な工夫、試行錯誤を重ねて、四角い形の「切り出しシンボル」をコードに組み込むことで上記の課題を克服した。

 開発とともに、デンソーは部外企業や団体などにも、積極的にその使用を勧め自動車・自動車部品産業以外の電気・電子産業、食品産業等々、多くの産業などでも広範に使用されるようになった。さらにデンソーは、QRコードの特許権を規格化されたQRコードの使用には権利行使しないことを明言し、その普及によって自社の生産する読み取り機の需要を拡大させる方針を選択した。この結果、QRコードの普及は急速に進み、オープンコードとして広く用いられるようになった。

 21世紀に入ると、QRコードの読み取り機能を搭載した携帯電話が発売され、産業のみならず個々人による使用も可能となった。海外でも、2000年にはISOの国際規格として定められ、多くの国に普及していった。

 QRコードは、21世紀以降も様々な進化を遂げている。今では名刺やインターネットのホームページ、空港の発券システムなど至る所でQRコードが使用されている。

 2014年、欧州特許庁が顕彰している「欧州発明家賞」を日本で初めてQRコード開発チーム(デンソーグループ会社のデンソーウエーブと豊田中央研究所)が受賞した。


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