年頭所感


 平成31年の新春を迎えるにあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 また、日頃より発明協会事業にご支援とご協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。

当協会は長年にわたり皇室より御下賜金を拝受し、全国発明表彰では恩賜発明賞を、全日本学生児童発明くふう展では恩賜記念賞を贈呈してまいりました。今春、天皇陛下におかれましては御退位されることとなり、皇太子殿下が第126代天皇の御位にお即きになられます。天皇陛下御即位30年の御代を奉祝し感謝いたしますとともに、新天皇陛下御即位をお祝い申し上げます。

さて、昨年は京都大学の本庶佑特別教授がノーベル生理学・医学賞を受賞される大変喜ばしい出来事がありました。こうしたニュースは我が国を大いに活気づけるとともに、未来を担う子ども達にも大きな夢を与えるものとなります。当協会は、本庶先生に続く優秀な科学者・研究者が日本から輩出される基盤づくりに資するべく、発明の奨励、青少年の創造性育成等の事業の充実に努めてまいります。

まず、発明奨励振興事業ですが、大正8年(1919年)の第一回帝国発明表彰からスタートした全国発明表彰が本年で100周年を迎えます。同表彰では、後に日本の十大発明家に選定された豊田佐吉氏や池田菊苗氏をはじめ、我が国を代表する幾多の研究者・科学者等の功績を顕彰してまいりました。今後も当協会と各道府県の発明協会が共催する地方発明表彰とあわせ、地域で活躍する中小企業をはじめ、全国各地のベンチャー企業、大学、公設試等の発明を顕彰し、我が国産業の発展に貢献してまいります。

次に、青少年創造性開発育成事業ですが、全国200を超える少年少女発明クラブで約10,000名の子ども達が創作活動に励んでおります。全国少年少女チャレンジ創造コンテストは本年で10回目を迎え、多くの子ども達が全国大会を目指すイベントとなりました。全日本学生児童発明くふう展、未来の科学の夢絵画展には、創造性に溢れた作品が多数出品され、これらの受賞者が参加する世界青少年発明くふう展は、世界各国の若きイノベーターが交流する貴重な機会となっております。また、政府の設置した知財創造教育推進コンソーシアムの一員として、新たな価値を創造し未来を切り拓く力を育む知財創造教育の普及に向けた検討を進めており、これらの事業を通じて、次の世代を担う青少年の創造性育成に貢献してまいります。

本年も全国各地の発明協会及び一般社団法人発明推進協会との連携を密にし、発明の奨励、青少年の創造性育成等の諸事業に全力で取り組む所存でございますので、皆様におかれましては、本年も何卒、当協会の活動にご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 最後になりましたが、皆様のますますのご健勝とご発展を祈念いたしまして、年頭のご挨拶といたします。

公益社団法人 発明協会
会 長  野 間 口 有

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