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発明協会の表彰事業

令和8年度全国発明表彰 受賞発明・意匠概要(敬称略)
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恩賜発明賞
リサイクリング機能を付与した抗体の作製技術の発明(特許第4954326号)
井川 智之
中外製薬株式会社 執行役員 研究本部長
前田 敦彦
理創考房 代表(技術コンサルタント)
中井 貴士
DiveRadGel株式会社 代表取締役社長
石井 慎也
中外製薬株式会社 研究本部 バイオ医薬研究部
リードクリエーショングループマネジャー

発明実施功績賞
奥田  修
中外製薬株式会社 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)

 本発明は、「pH依存的に抗原に結合する」性質を抗体に付与することで、1分子の抗体が複数の抗原分子に繰り返し結合する、リサイクリング機能を付与した抗体を創出するための技術に関するものである。
 中性条件である血中では抗原に強く結合し、細胞内エンドソームの酸性環境では抗原を解離するよう設計することで、抗原は細胞内で分解される一方、抗体は分解されることなく再び血中に戻り、体内で機能すること(リサイクリング)が可能となる。これにより、抗原量が多く従来の抗体医薬では治療が困難であった病気に対応可能になるとともに、抗体の消費が抑えられることで、投与回数の削減や通院負担の軽減にもつながる。
 本発明は視神経脊髄炎スペクトラム障害や発作性夜間ヘモグロビン尿症などの治療薬として実用化され、既に複数の医薬品が承認されている。抗体を「使い捨て」から「再利用可能」へ転換した本発明は、抗体医薬品の可能性を拡張し、患者の負担軽減と医療費抑制を同時に実現する技術である。



図1 リサイクリング機能を付与した
抗体の薬理作用の時間推移

図2 本発明のコンセプト図



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