文部科学大臣賞
被ばく低減可能な遮蔽機構を備えたCT装置(特許第6026103号)
【栃木県発明協会】
太田 聡 |
キヤノンメディカルシステムズ株式会社 CT事業部 CT開発部 機構設計担当 |
君島 栄 |
元 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 CT事業部 CT開発部 システム開発担当 |
実 施 功 績 賞
瀧口 登志夫 |
キヤノンメディカルシステムズ株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、CT装置において、線量分布調整のために用いられるウェッジに遮蔽材を設け、CT撮影中に通常は固定して用いられるウェッジの移動制御を行うことにより、コンパクトな遮蔽機構で低被ばく化を実現したものである。
CT撮影で照射されるX線は被写体の体軸方向にも広がるため、再構成範囲外の断層画像が生成されない余分な範囲へも照射される課題があったが、X線絞りを利用した解決策では2つの遮蔽材にそれぞれ独立した駆動機構を設ける必要があり、装置の複雑化・大型化を招いていた。本発明では、CT撮影前のウェッジ選択動作に着目し、中央にスリットが設けられた遮蔽材をウェッジに配置し、再構成範囲の端付近では当該ウェッジをあえて移動制御する機構とした。
本発明により、コンパクトな遮蔽機構で、断層画像に寄与しないX線照射を削減することが可能となった。より安心・安全なCT撮影の実施を通じ、世界中の人々の健康・医療に貢献している。
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