文部科学大臣賞
半導体の自動検査を実現する電子顕微鏡(特許第7098743号)
【茨城県発明協会】
玉置 央和 |
株式会社日立製作所 研究開発グループ 計測インテグレーションイノベーションセンタ ナノプロセス研究部 主任研究員 |
実 施 功 績 賞
高木 由充 |
株式会社日立ハイテク 代表取締役 取締役社長 |
本発明は、電子顕微鏡を用いて取得した観察像をもとに観察時のフォーカスずれ、ビーム形状の異方性を評価し、検査装置の調整状態表示および自動調整の実施を可能とするものである。
本発明は、電子顕微鏡においてフォーカスおよびビーム形状の異方性(非点収差)を変えた複数の条件で観察像を取得する。各観察像に対し離散Wavelet変換を繰り返し適用し、複数の構造スケールにおけるWavelet係数を求める。各構造スケールで得たWavelet係数に対して絶対値の最大値を求め、これらの積を像評価値とする。前記の像評価値が最大となるように装置のフォーカスおよびビーム形状の異方性(非点収差)を調整する。
本発明により、観察試料の種類、観察時の像倍率によらず安定かつ高精度にフォーカスとビーム形状の異方性を自動的に調整することが可能となった。そのため、従来は熟練者の操作・補助が必要であった電子顕微鏡による観察を人の補助なく実施できるようになり、半導体デバイスの高精度かつ安定した自動検査を実現した。
Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved
