特許庁長官賞

孔検査装置及びこれを備えたプレス装置（特許第7360721号）

【滋賀県発明協会】

柏原　靖彦

日伸工業株式会社　技術部　技術管理課　課長

実 施 功 績 賞

清水　貴之

日伸工業株式会社　代表取締役社長

　本発明は、プラネタリウムから着想を得たインライン検査の方法である。
　自動車に使用される燃焼ガスセンサー用部品は、上面と側面に燃焼ガスを吸気・排気するための小孔が開いたキャップ形状をしている。プレス加工時に孔の無い不良品が発生する可能性があるため、孔の有無は目視による全数外観検査を行っていたが、まれに検査漏れが生じることがあった。また、燃焼ガスセンサーの性能向上に伴い、部品の孔数及び検査工数は増加傾向にあるが、市場の成長性から品質の向上とコストダウンを求められていた。
　これらの問題を解決するため、プレス加工動作を利用して製品を暗幕で覆い、製品下部から光を照射し、製品の孔から漏れ出た光を反射鏡でカメラに投影させ、その光を検出することによりカメラで孔の有無を検査する方法を発明した。
　本発明により、最終工程の目視外観検査が不要になることで、約２０％のコストダウンを達成し、高品質・低コストなインライン検査を実現することができた。

前へ　／　次へ

Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved