特許庁長官賞
セルロース繊維を含むシューズ用緩衝材(特許第6864785号)
【兵庫県発明協会】
立石 純一郎 |
株式会社アシックス スポーツ工学研究所 プロダクト機能研究部 部長 |
実 施 功 績 賞
富永 満之 |
株式会社アシックス 代表取締役社長COO |
本発明は、シューズの衝撃緩衝材として用いられる樹脂発泡体を軽量化するためのものである。
樹脂発泡体を単に高空隙化するのみでは、強度が過度に低下してしまう。従来の材料補強技術では、内部に無数の気泡を有する樹脂発泡体を効果的に補強することができず、さらにはパーツ表面への意匠賦形性が低下してしまう課題があった。
本発明では、極微細な形状を有するセルロースナノファイバーを、樹脂発泡体内部の気泡壁に埋没させることで効果的に樹脂発泡体を補強し、高空隙化による強度低下を克服した。さらに、セルロースナノファイバーとの親和性を有し、製品製造時に適度な流動性を発現する特性を母材樹脂に付与することで、製品パーツ表面への意匠賦形性を向上させた。
本発明により、軽量性と高強度を両立すると同時に、意匠賦形性を向上させたシューズ用緩衝材を実現した。また、植物由来材料であるセルロースナノファイバーの活用と軽量化により、製品のCO2排出量削減にも貢献している。
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