【令和5年度四国地方発明表彰】
特許庁長官賞
発明のポイントをお教えください
本発明は、黒色電気クロムめっき被膜製造方法において、これまで0℃以下でしかできなかっためっき被膜を独自の触媒成分および添加剤等を配合させることによって、優れた耐食性と密着性だけでなく低発塵性、光反射防止、高摺動性を可能にした高機能な黒色めっき技術です。また、これまでの黒色クロムめっきは外観が赤みかがった黒色でしたが、このメッキは青みがかった黒色で全く新しいメッキ技術です。
苦労した点はどこでしょうか
めっき液を自社で一から開発したことは初めてだったので、非常に苦労しました。これまで0℃以下にする必要があっためっき液を室温に近い温度にすることを目標にいろいろな成分を試しましたが、なかなかうまくいきませんでした。あるとき、みんなで打ち合わせをしていた時に行き詰って、今までテストした薬品をみんな入れてみようと発想が浮かび、処理をしてみるときれいな黒色が出て、大変驚いたことを覚えています。
受賞のご感想をお願いします
この度は名誉ある特許庁長官賞に選出いただき、誠にありがとうございます。日頃から従業員はじめ発明協会や徳島県工業技術センターなど多くの皆様にご協力を頂いたおかげであると思います。青みがかった意匠性によりデザインが向上するため、インテリアや家具、高級装飾品などに市場が発展していくことが期待されます。今回の受賞を励みに今後も地域社会に貢献し、国際競争にも打ち勝っていけるよう、一層の努力を続けていきたいと思います。
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