特許庁長官賞

黒色クロムメッキ方法（特許第6839839号）

【徳島県発明協会】

黒田　睦	睦技研株式会社　代表取締役

　本発明は、メッキ処理の材料やメッキ浴の濃度と温度、電流密度などの処理条件を試行錯誤して得られた黒色クロムメッキ方法であり、青味がかかった黒色の色調を持つブランド製の高い製品に仕上げることを可能とするものである。
　本発明の黒色クロムメッキ方法で処理した製品（写真上）は、表面に黒色クロムメッキ膜を生成するため、長年使用しても金属表面の被膜が剥離せず、耐食性、耐熱性、低発塵性、摺動性に優れている。また、ステンレス、硬質クロム上に直接黒色クロムメッキ方法の処理が可能であり、耐食性や密着性が要求される用途に最適である。メッキ処理後にコーティングや焼き付けなどの後処理は必要ないため、品質向上とコストダウンに寄与できる。
　本発明は、主に中国の子会社である湖州メッキ事業部の自動ライン（写真下）で生産され、中国の日系企業向けに出荷されている。その国際競争力の高い高品質な製品は、品質基準の厳しい半導体製造装置やクリーンルームの部品の処理に利用されている。

黒色クロムメッキ方法で処理した製品

「Mブラックメッキ」自動ライン