【平成29年度近畿地方発明表彰】
日本弁理士会会長賞
氏名: | 安藤 淳二 |
会社名: | 株式会社ジェイテクト(JTEKT AUTOMOTIVE NORTH AMERICA, INC. 出向) |
部署・役職: | 主査 |
発明の名称: | 電子制御4WDカップリングの摩擦制御技術 |
特許第5708810号【受賞発明の内容】 |
発明のポイントをお教えください
4WD乗用車用の電子制御カップリングは、特に潤滑油の粘度が増加する低温域において、伝達トルクが上昇する傾向があり、ドライブラインの強度設計に考慮が必要でした。
解決方法は、トルク伝達を制御するカップリングの電磁クラッチ表面へのクラウニング付与と、微細溝ピッチの拡大によるクラッチ間動圧の最適化です。
これにより、全温度域のトルク精度と走行安定性を向上させると共に、車両のドライブラインの軽量化と、さらなる低燃費化を達成できます。
解決方法は、トルク伝達を制御するカップリングの電磁クラッチ表面へのクラウニング付与と、微細溝ピッチの拡大によるクラッチ間動圧の最適化です。
これにより、全温度域のトルク精度と走行安定性を向上させると共に、車両のドライブラインの軽量化と、さらなる低燃費化を達成できます。
苦労した点はどこでしょうか
特に苦労した点は、電磁クラッチの微細形状を、安定的に量産することです。従来の枠組みを越えた新たな視点に基づく設計プロセスとして、原理原則に基づいた作りの側から見た“現場に優しく作りやすい設計”を初期検討段階から導入しました。この取り組みは、「どう作れば、安定した最良の設計になるか?」を作り手と設計/開発者が目線を合わせることで、最終的には“量産品質の安定した製品”として反映されます。
受賞のご感想をお願いします
この度、本賞を頂けたことは、非常に名誉な事であり、関係各位にお礼申し上げます。
本発明技術は、特別高価なアクチュエータを使用することなく、弊社のコア技術であるトライボロジー技術で製品特性を大幅に向上させることに成功しました。
また、量産自動車部品として具現化するために、社内外の多くの関係者様と試行錯誤を重ねました。この社内外の強力なチームの連携があったからこそ、このような誉れ高い賞を頂くことができました。
今後も、組織力を大切に、地球環境の保護に寄与し得る技術開発および発明に邁進して参ります。
本発明技術は、特別高価なアクチュエータを使用することなく、弊社のコア技術であるトライボロジー技術で製品特性を大幅に向上させることに成功しました。
また、量産自動車部品として具現化するために、社内外の多くの関係者様と試行錯誤を重ねました。この社内外の強力なチームの連携があったからこそ、このような誉れ高い賞を頂くことができました。
今後も、組織力を大切に、地球環境の保護に寄与し得る技術開発および発明に邁進して参ります。
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