文部科学大臣賞

脱ガス機能を有した放電プラズマ焼結装置（特許第7578259号）

【北海道発明協会】

宮�ｱ　晃太朗

株式会社菅製作所　技術開発部　課長

実 施 功 績 賞

菅　育正	株式会社菅製作所　代表取締役社長

　本発明は、金属やセラミックス等の粉体材料を加圧しながらＤＣパルス電流により通電加熱することでユニークな機能性を持つ焼結体を得る放電プラズマ焼結装置に関し、焼結前に「脱ガスプロセス」を設け原料粉体の不純物や水分を取り除くことにより、安定した品質の焼結体を得られるようにするものである。
　従来の焼結方法では、原料粉末は一般的に型に充填した状態で焼結室の上下加圧ロッド間に設置する。焼結時に焼結室の真空排気あるいは不活性ガス置換を行うため設置後の型に触れることができず、粉体を充填する際に大気中の水分や不純物が混入した状態で焼結することとなるため、焼結体の品質安定性や再現性に問題が生じる場合があった。本発明では焼結粉体を型に封入した状態で装置に設置した後に、焼結室内部で自動的に上部パンチを開放して加熱を行う機構、プロセスを開発した。
　本発明の脱ガスプロセスは焼結プロセスの前段階で自動的に実施が可能なため、従来の焼結方法における作業工程を変えることなく焼結体の高純度化と品質の安定化を実現できるようになった。

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