文部科学大臣賞
金型の長寿命化に貢献する高性能表面処理(特許第6015663号)
【島根県発明協会】
本多 史明 |
株式会社プロテリアル 安来工場 加工部 新素材グループ 技師 |
井上 謙一 |
元 日立金属株式会社 金属材料事業本部 特殊鋼統括部 AMソリューションセンター長 |
実 施 功 績 賞
Sean M. Stack |
株式会社プロテリアル 代表取締役 会長 兼 社長 CEO |
本発明は、自動車や各種機械に適用される摺動部品や、プレス加工または鍛造などの金型用途に好適な被覆部材に関するものである。
本発明の特徴は、耐摩耗性、耐熱性、摺動特性のみならず、加工初期段階での耐カジリ性も改善できる皮膜構造を見出したことにある。具体的には、耐摩耗性と耐熱性に優れるクロムを一定量含有した化合物と、摺動特性を向上させる低摩擦特性に優れるバナジウムを主体とする化合物を、個々の膜厚を制御して数nmレベルで積層させた交互積層皮膜の上層に、耐カジリ性を向上させるために厚膜のバナジウムを主体とする化合物を被覆する皮膜構造とした。
本発明により、冷間領域から温熱間領域に至る幅広い温度領域において前述の特性を発揮できるようになった。また、本発明の被覆部材は、成形面圧が高く量産難度が高い高張力鋼(ハイテン材)用の冷間加工用金型や、より摩耗が進行しやすいホットスタンプ用金型にも好適である。
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