中国経済産業局長賞
優れた血糖測定用酵素(FADGDH)の量産化(特許第5020070号)
【広島県発明協会】
矢田 貴子 |
池田食研株式会社 知財戦略部 マネージャー |
小村 啓悟 |
池田糖化工業株式会社 取締役 |
眞田 浩一 |
池田食研株式会社 バイオプロダクツ研究室 シニアエキスパート |
渥美 礼香 |
大原薬品工業株式会社 研究開発本部 リサーチセンター 創薬研究部 |
森田 哲成 |
池田糖化工業株式会社 バイオプロダクツ事業部 マネージャー |
石丸 恵美 |
池田食研株式会社 バイオプロダクツ研究室 マネージャー |
実 施 功 績 賞
福松 敏彦 |
池田食研株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、血糖識別力が高く、コスト・安定性の点にも優れたフラビンアデニンジヌクレオチド依存型グルコース脱水素酵素(FADGDH)の配列を明らかにし、微生物により量産化する方法に関するものである。
従来の血糖測定用酵素は、測定対象外のマルトースに反応し、血糖値が誤って表示される課題があった。本発明では、血糖識別力に優れたFADGDHの量産化にあたり、大量の酵素を確保しアミノ酸配列の解読を進め、酵素の設計図となる遺伝子の取得に成功した。また、FADGDHは、通常の産業用酵素を生産する際に用いられることが多い大腸菌では血糖測定用として使用可能な酵素が得られないため、別種の麹カビを生産用の微生物として選択したことで酵素の量産化を実現した。
本発明によるFADGDHは、血糖測定器の安全性向上に大きく寄与するため、主要な血糖測定用酵素として各社の血糖測定器に搭載され、世界中で販売されている。
Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved

