【令和5年度関東地方発明表彰】
文部科学大臣賞
発明のポイントをお教えください
本発明は、前方車両に眩しさを与えないよう、ハイビーム配光の一部だけを遮光する技術です。従来は複数のLEDを点消灯させていましたが、遮光範囲が広くなり、前方車両の周囲まで遮光してしまうことがありました。
その解決策として、LEDのスポット光を水平に高速スキャンさせる光学系を考案しました。残像を利用してハイビームを形成し、スポット光が前方車両を照射する瞬間にLEDを消灯することで、前方車両だけを遮光することが可能になりました。
その解決策として、LEDのスポット光を水平に高速スキャンさせる光学系を考案しました。残像を利用してハイビームを形成し、スポット光が前方車両を照射する瞬間にLEDを消灯することで、前方車両だけを遮光することが可能になりました。
苦労した点はどこでしょうか
LEDのスキャン光学系は前例が無いため、開発は手探りの連続でした。特に苦労したのは小型化と明るさの両立です。初めは、一般的な回転ミラーやレンズを使いましたが成立しませんでした。悩んでいた時に、ふと見た扇風機からヒントを得て、回転ミラー、レンズともに非対称自由曲面を使うことを思いつきました。しかし、そのような光学曲面を設計できるソフトが見つからず、社内関係者の力を借りて曲面設計ソフトを自作し、開発を進めることができました。
受賞のご感想をお願いします
この度は名誉ある賞を賜り、誠に光栄に存じます。我々は「安全を光に託して、人とクルマの安全は私たちの願い」を企業メッセージとし、夜間の交通事故低減を目標に技術開発を続けて参りました。本受賞を励みに、今後も益々、社会に貢献できる技術開発に取り組んでいきたいと存じます。最後になりますが、本開発にご支援とご協力をいただいた皆様へ、深く御礼を申し上げます。
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