【令和4年度中国地方発明表彰】
中小企業庁長官賞
発明のポイントをお教えください
タイヤのホイール脱離作業は熟練者の技が必要となりますが、本発明ではその作業をロボットに置き換えることによって熟練者でなくともホイール脱離が可能となります。また作業者も重労働から解放されるだけでなく、同じ作業品質を安定して実現できます。同時にタイヤの劣化具合を定量的に画像装置や溝測定センサーによって自動測定し、測定結果を5段階品質評価したものをバーコード付きラベルで出力します。さらに測定結果をオンラインでデータベースに保存することができます。
苦労した点はどこでしょうか
使用されたタイヤの劣化具合(品質測定)は、タイヤサイズやメーカごとに異なるだけでなく経年劣化や走行状態による劣化にも影響されますので、同一条件で測定できない点で大変苦労しました。また手作業によるあいまいさをロボットの精密動作に移行するティーチング作業が、予想以上に大変な作業でした。また、溝測定やタイヤ路面の劣化判定においては、品質評価をどのように定義するかの難しさがありました。
受賞のご感想をお願いします
当初、ロボット導入に際しては、ロボットやホイール脱離の知識も乏しく、あれば面白いだろう程度にしか考えていませんでした。開発初期はむしろ手作業の方が速く、それから数年かけて安定した動作を実現していきました。今ではホイール脱着の理論も習得し、これからと考えているところに本賞を受賞でき、驚きとともに大変嬉しく思っています。ロボットの活用がこれからのリサイクル社会の発展に貢献することを期待します。
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