特許庁長官賞
芳香呈味成分を高生産する酵母を用いた発泡清酒の製造法(特許第3898652号)
【山形県発明協会】
小関 敏彦 |
山形県酒造組合 特別顧問 |
工藤 晋平 |
山形県工業技術センター 食品醸造技術部 開発研究専門員 |
松田 義弘 |
山形県工業技術センター 置賜試験場 場長 |
石垣 浩佳 |
山形県工業技術センター 食品醸造技術部 部長 |
安食 雄介 |
山形県工業技術センター 連携支援部 主任専門研究員 |
村岡 義之 |
山形県工業技術センター 庄内試験場 特産技術部 部長 |
和田 弥寿子 |
和田酒造合資会社 |
実 施 功 績 賞
橋本 和仁 |
国立研究開発法人科学技術振興機構 理事長 |
本発明は、酒類に含まれる苦味成分であるチロソールの含量をコントロールすることで清酒中のコク(味の濃さ)として表現することを解明した、チロソール高生産性酵母を用いる発泡性発酵アルコール飲料の製造法に関するものである。
本発明では、新たに開発したチロソール高生産性酵母(TY24酵母)とリンゴ酸を高生産する2408酵母をブレンドして発酵させ、目的成分を一定範囲で比例生産させる酵母ブレンド発酵法を確立した。また、カーボネーティングストーンを装備した耐圧サーマルタンクを使用し、二次発酵とガス封入を組み合わせて、従来の低アルコール酒にはないコクがあって爽やかな飲み心地をもつ微発泡清酒を開発した。
本発明による技術を用いた、新たな風味をもった発泡性アルコール飲料を開発したことにより、これまで和食を中心に食中酒として飲用されてきた日本酒が、洋食、中華料理などを楽しむ場においても活用されやすくなった。そのため海外市場でも、食卓に新たな日本酒を普及することが可能となり、日本酒ユーザーの新規開拓につながっている。
Copyright©1996- Japan Institute of Invention and Innovation All rights reserved