本発明は水に関わるあらゆる情報のクロスオーバー管理を実現するクラウドシステムの技術に関するものです。安全性に優れたＬＴＥ閉域網を使用し、一つの現場施設（計測装置）に対して、同時期にスマホなどの多数の情報端末がアクセスしても計測装置の負荷が増大することを防ぎ、各情報端末へのリアルタイム表示を可能にしました。
　本発明による水資源管理システムは、下水のマンホールポンプ、処理場、水道施設、アンダーパス、温泉、消雪、ゲート、さらには福井県内有数の農業地帯で農業用水の安定供給を目的とした九頭竜川の国営かんがい排水事業にも採用される等、新たな市場を創造したパイオニアとして知られるようになりました。

　多数の端末データをリアルタイムに処理することを想定し、入念な調査研究の上で並列性、耐障害性に優れたプログラム言語を決定しました。また、３，０００端末がサーバーに同時接続した状態を再現するテストプログラムを実装し、耐久テストを行いました。
　事前に問題点と障害を想定、再現しながら対策を図り、実稼働に耐えうる強さを発揮できるようプログラム言語を開発した企業からも助言を受けながら、現場での試行錯誤を繰り返し、信頼性の高いシステムを構築しました。
　ある施設の通信で問題が発生しても他の施設には影響を及ばさず、問題が発生した施設との通信も速やかに復旧できるサーバーシステムにすることも難易度の高いことでした。

　この度は栄えある賞をいただき、誠にありがとうございます。粘り強い開発スタッフや信頼できる助言をくださった会社に恵まれたことで、今回の受賞につながったものと思います。また、本発明の技術を採用された全国の自治体・関係団体のご支援の賜物と厚く御礼を申し上げます。
　本発明が多くの自治体と施設に導入され、好評をいただいていることが、当社の社是「社業を通じて世界に喜びの輪をひろげよう」にもつながり大変光栄に思っています。
　今後も水資源管理システムのＩｏＴ化にいち早く取り組んできた草分けとして、また平和・環境・健康の社会貢献を担う企業として、集団組織力を大切に地球環境の保護に寄与し得る技術開発及び発明創造に邁進いたします。