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【令和元年度近畿地方発明表彰】

中小企業庁長官賞
氏名: 水田 泰次
会社名: 株式会社大阪合金工業所
役職: 代表取締役会長
発明の名称: 高音質なシンバル用高錫濃度ブロンズ合金
  特許第5928624号【受賞発明の内容】
水田 泰次様
発明のポイントをお教えください
 シンバルは体鳴楽器と呼ばれ、アジアを中心に紀元前3000年以前から作られていると言われていますが、古くからその組成は変わっていませんでした。
 開発者等は、Sn濃度を高くすると音が変化することを明らかにしていましたが、シンバルへの加工が非常に難しかったことから、他の元素を添加することで加工性や音質を向上させるための材料開発を行ってまいりました。その結果、「華やかな音」と「静かな音(ダーク)」という2タイプの音質を実現し、音楽ジャンルに合わせたシンバルを開発することができました。
苦労した点はどこでしょうか
 国産シンバルへのニーズとして、①欧米他社と異なる音質(オリジナリティー)、②音の減衰が早い(音が早く消える)、③割れにくい(長く使える)、この3つの課題がありました。①に関してはSn濃度を上げてTiを添加することで音質が向上しましたが、素材が固く割れやすくなるという問題があり、Zrを添加することで③の割れ対策を行いました。また、②に関しては減衰の早さを素材でどのように制御できるか、原料の最適添加量を模索するため、シンバルの製法から音響解析、さらに金属の組織が音に与える影響まで、すべてのプロセスで解析を行い、材料設計にフィードバックしてまいりました。
受賞のご感想をお願いします
 この度は、栄えある賞にご選出下さり誠にありがとうございます。素晴らしい開発スタッフに恵まれたことを、何より幸運に思います。
 シンバル市場は非常にニッチで専門的な分野かもしれませんが、その製品化への強い探求心と、社内外のチームの連携があったからこそ、このような素晴らしい賞をいただくことができました。
 今後も、皆様のニーズに合わせたより良い音質をもつシンバルの更なる技術開発および発明に精進してまいります。

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