中小企業庁長官奨励賞

高炉の微粉炭吹き込みバーナー（特許第5105293号）

【大分県発明協会】

竹﨑　博	株式会社トライテック　代表取締役

本発明の微粉炭吹き込みバーナーは、高炉に羽口から微粉炭を吹き込むランスパイプと、メタルタッチ回転調節部から構成され（図1）、ランスパイプを適宜回転させることができる機能を有することを特徴とする。
従来の技術では、ランスパイプを挿入する高炉の羽口付近が、2000℃の高温雰囲気となるため、ランスパイプの先端部が自重により熱変形を生じてしまう（図2）。そうなると、微粉炭を効率よく吹き込むことができないばかりか、羽口を損傷してしまう可能性がある。本発明は、熱変形を生じる前にランスパイプを適宜回転させ、熱変形を抑制するとともに、ランスパイプとの接合面に傾斜面を設け、この部分がシール材として機能することによって、高炉内の熱風や一酸化炭素が逆流し漏れ出す危険を阻止することを特徴とする。

①　微粉炭を安定的に供給出来る為、高炉の安定操業、生産効率のUPに繋がった。
②　ランスパイプ熱変形による羽口損傷が皆無になり、突発的な操業停止が無くなった。

図1　微粉炭吹き込みバーナー

図2　ランスパイプ先端部の熱変形