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【平成24年度中部地方発明表彰】

文部科学大臣発明奨励賞
氏名: 今井 和仁
会社名: 新日鐵住金株式会社
役職: 技術開発本部 鉄鋼研究所 薄板研究部 主幹研究員
発明の名称: 亜鉛めっき鋼板の熱間プレス成形品の発明
  特許第4039548号【受賞発明の内容】
今井 和仁様
発明の概略についてお教えください
本発明は亜鉛めっき鋼板を用いた自動車用熱間プレス部品に関するものです。近年自動車の衝突安全性向上および燃費低減のためには、自動車構造の高強度・軽量化が課題です。熱間プレスは鋼を赤熱するまで熱し、プレスにより焼き入れる方法で、非常に高い強度と寸法精度のよい部品が得られる方法ですが、その表面に酸化スケールができて塗装、溶接品質に悪影響することが課題でした。加熱すると亜鉛と鉄が拡散して高融点化することと、スケールが発生しなくなることが判明しました。また亜鉛の効果で耐食性のよい部品がえられることがわかりました。
苦労した点はどこでしょうか
熱処理後、焼き入れて均一に強度を高めることは当然として、通常のプレスされた成形品と同様の表面品質が要求されるので、どのようにすれば品質基準を満足させられるかを、開発期間内に、素材の組成、加熱工程、プレス工程のそれぞれで成立させる条件を見出していかなければならなかったことです。トヨタ自動車株式会社殿、豊田鉄工株式会社殿と共同で総力をあげて取り組み、世界で初めて実用化しました。
受賞のご感想をお願いします
「熱間プレスで鋼板表面に生成するスケールを防止する方法は何かないですか?」という要望から基礎検討を開始して実用化に繋がったのですが、3社共同で取り組ませて頂いたことが、より早期に実用化できた要因のひとつと感じています。多数の応募の中から本発明が栄えある賞に選ばれたことに心より感謝申し上げます。今後も社会に貢献できる発明に取り組み続けて参ります。

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